西村ヤスロウ
第69回
車庫入れ
きれいに車庫入れされた駐車場は見ていて美しい。様々な色や形のクルマが整然と並んでいる。日本では後ろから入れることが多いので車の頭が揃っていてさらに美しい。そして出やすい。狭い駐車場もトラブルは少ない。

第68回
サンダル
暑い時期のサンダルは気持いい。男性でも女性でも、サンダルを上手に履いている人を見ていると涼しげで気持がいい。その気持ちよさをつくるのは爽やかな印象だろう。

第67回
アイス
暑い季節はもちろん、寒い季節でもおいしいアイスクリーム。こんなに人気があるものも珍しい。子供の頃は食べ過ぎないように制限されていた反動からか、大人になって勢いよく食べる人が多い。

第66回
ペン
人間は生活していると、どうしてもゴミが出る。ゴミは減らしたいけれど、ゼロにすることは難しい。美人はゴミにうるさい。ゴミに厳しい。ゴミを上手に扱う。つまり捨て方がうまいと思う。

第65回
反応
空耳かなと思う音に気づき、近くの人に聞いてみると、どんな音だったかを正確に説明できる人がいる。そういう人はほとんど美人である。何か見えたかなと思う時、何か臭いぞと思った時、美人は把握している。

第64回
目利き
美人はスーパーマーケットなどで野菜を真剣に選んでいる姿が似合う。一生懸命、野菜と向き合っている。もちろん他のものでも材料や賞味期限などしっかり見るのだが、ひときわ野菜に真剣だ。

第63回
水
水は大切だ。水がないと人は生きていけないだろう。朝起きてから夜寝るまで、何度も水のお世話になる。しかし、そのありがたさをついつい忘れてしまう。

第62回
目食い
おいしい店で、おいしいものを食べたり、飲んだりすることは楽しい。自然と会話も楽しくなる。食欲は本能的であり、人は食べることが好きであり、その楽しい時間を他人と共有できることはまた喜びでもある。だから笑顔があふれている。

第61回
早足
颯爽と歩く。その姿はきれいだと思う。美しい姿勢で歩いている人を見ているとそれだけで気持がいい。さりげない早足。それは人をキリリとさせる。それが「美人のもと」を生んでいるように思う。

第60回
座る時間
電車に乗る。できれば座っていたい。その座り方には個人差がある。美人は上手に座る。座るタイミング、たつタイミング、座る位置、座る姿勢、席の譲り方、それらがさりげない。さりげないから目立たない。

第59回
おいしい空気
ドラマなどを見ていると「あー、空気がおいしい」というセリフが出てくる。実際のところ空気には味があるのだろうか。1日3度の食事の場、空気を考えるだけで美人効果が上がるかもしれない。

第58回
派閥
人間がいるところにはたいてい派閥ができてしまう。女性の派閥づくりには悪口が強い力を発揮することが多い。派閥ばかり意識していると結局まわりにいる人間が減る。

第57回
腰温度
美人は気温に敏感だ。油断しないようにしているのか。着るもので程よい温度調節をこまめにやっているように見える。汗をかいているのに厚着をしたり、震えながら薄着をしたりしていることが少ない。

第56回
菓子
おいしいものを探し求めることは人間を幸せにしてくれる。幸せな話をしている時、人は美しい表情になる。つまりお菓子の話は「美人のもと」になりやすい。

第55回
ストップさん
美人はランナーの心を持っている。信号で一斉に歩き出すタイミングにきれいに調和する。そして大人になった彼女が気にするのは「フライング」だけではなく、「出遅れ」だ。

第54回
捜索さん
美人は整理整頓がうまい。まず部屋がきれいだ。箪笥の中、押入れの中、引き出しの中、バッグの中…むしろ見えない部分もきちんと整理が得意だ。

第53回
チカちゃん
美人の情報は正確だ。間違った情報を与え、人に迷惑をかけるのが嫌なのだろう。しかし、世の中には不確かな情報を話すことこそが好きだと言う人が結構いる。

第52回
光
アクセサリーの売場は笑顔に溢れている。指輪を試す女性の笑顔の女性は美しい。眺めているだけでも自然と笑顔になる。一緒にいる男性もまた笑顔。幸せの場所だ。

第51回
鳩
美人の食事は適度に速い。別に急いで食べているわけでもないし、よく噛んでいないわけでもない。むしろしっかり噛んでいる。ただ食べ物にしっかり向かい合っているだけだ。

第50回
鯉
美人は人ごみの中では意外と見つかりにくい。美しいのだから、輝いて目立ちそうだが、そうでもない。むしろ、人ごみの中で目立つのは、美人とは言いがたい人だ。
