-週刊ダイヤモンド編集部-
第211回
年寄りの冷や水?中高年のヘッドバンギング
真夏のロックフェスも一巡し、往年のロック小僧たちも一息ついているだろうか。身過ぎ世過ぎに汲々としている若年層より、可処分所得に余裕がある中高年層をターゲットにしたエンターテインメントが盛り上がっているのは世界的傾向で、ついに世界五大医学誌の「ランセット」にまで「オヤジとロック」に関連する症例報告が掲載された。

第210回
「幸せ」より「感謝の心」 小利を捨て大利を得るには
国や宗教は違っても、人類が共通して尊んできたのは「感謝の心」だ。社会的な関係の潤滑油として発達してきたのだろうが、もっと個人的な行動に関係していることが解ってきた。米「サイコロジカル・サイエンス」誌に掲載された感謝の心と自制心についての試験結果から。

第209回
夜間の血圧変動幅がリスク 24時間自由行動下で計測を
血圧の基準値に関する議論が続いている。冷静に考えると、ピンポイント測定で健康・不健康を判断するには無理があった、ということだろう。だいたい血圧という代物は、1日中変動している。一般的には夜間が一番低く、起床前から起床後に上昇。さらに夕方から夜にかけて低下というリズム(日内変動)を刻む。

第208回
タバコはふかすか、吸い込むか 吸い方一つで肺がんリスクが上昇
愛煙家の皆さま、たばこの吸い方一つで肺がんの発症リスクが大きく変わるようです。愛知県がんセンター研究所の福本紘一氏らの研究報告から。福本氏らは、生検で新たに肺がんと診断された患者群653人と、ほかの病気で通院中の453人、地域住民828人を対象に、たばこの吸い方と肺がんの発症について比較検討した。

第207回
牛乳でアルツハイマーを予防 和食にプラスで発症リスクが低下
福岡市に隣接する久山町では、1961年から住民の全面協力で、病気と生活習慣の関連を調べる「久山町研究」が行われ、日本人の健康管理に貴重なデータを提供いただいている。

第206回
世界の3人に1人は肥満 現代文明の宿痾に白旗?
もはや「病気」と見なされるようになった肥満。先日、英医学誌「ランセット」に全世界の成人人口(20歳以上)の3人に1人、およそ21億人が肥満という衝撃的な調査結果が載った。世界の成人男性の過体重の割合は、80年には28.8%だったのに対し、13年には36.9%へ、女性は同じく29.8%から38.0%へ上昇したことが判明したのである。

第205回
薔薇の香りでより魅力的に…でも、高齢者はより高齢に?
古来、薔薇の香りほど人々を魅了してきた匂いはないだろう。世の権力者、女性たちはその力を自らのものにすべく薔薇の香りを好んでまとってきた。先日、独立系・非営利の味覚・臭覚に関する基礎研究を行っている米国モネルセンターから、ユニークな報告が出された。

第204回
乳がん女性はカロリー制限を 転移を抑制する効果あり!?
国立がん研究センターの推計によれば、日本人女性の14人に1人が乳がんになるという。以前は40代後半が発症のピークとされていたが、近年は20~30代の発症が増えている。早期発見・治療に努めたいがん種の筆頭だ。

第203回
レスベラトロール効果無し?長寿作用はすでに疑問符
赤ワインやチョコレートに含まれる「身体に良い成分」といえば、ポリフェノール。中でもレスベラトロールは、心血管疾患発症のリスクを減らし、寿命を延ばす成分として人気が高い。ところが、米ジョンズ・ホプキンス大学の医師が「効果に疑問あり」との調査結果を発表した。

第202回
腰痛には筋肉ベルトを 腹部ブレーシングとは?
二足歩行である限り、免れない腰痛。腰痛に関する複数の調査結果では勤労者の40~50%が腰痛持ちで、40代男性では3カ月以上続く慢性腰痛が多い。職業病としての腰痛リスクには身体的な負荷以外に「姿勢」がある。

第201回
禁煙が発症リスクに?中高年の潰瘍性大腸炎
潰瘍性大腸炎(UC)は、大腸の粘膜にびらんや潰瘍ができる炎症性疾患。国によって難病指定されている。便がだんだん緩くなるのが初期症状で、重症化すると頻繁に血便や下痢、腹痛を起こし、発熱や体重減少が生じる。

第200回
食べ過ぎで窒息!?“善玉”褐色脂肪細胞が減るワケ
食べ過ぎはエネルギーを消費する“善玉”褐色脂肪細胞(BAT)を窒息させるようだ。米ボストン大学の研究から。ほ乳類は、余分のエネルギーをため込む白色脂肪細胞(WAT)と、エネルギーを消費するBATの2種類の脂肪細胞を持っている。

第199回
日米で降圧目標値が緩和 あらためて血圧を考える
4月1日、日本高血圧学会から「高血圧治療ガイドライン2014」が発行された。一般人に関係があるのは、若年~中高年の降圧目標値が従来の130/85mmHg未満から、140/90mmHg未満に緩和された点だろう。

第198回
野菜で筋力がアップ!?緑のトマトで体の内側から
家庭菜園を楽しんでいる方は、トマト栽培にトライしてはどうだろう。青い未熟な「グリーントマト」が、筋力アップに役立つ、というのだ。米アイオワ大学と退役軍人メディカル・センターの共同研究から。

第197回
BBQの肉は黒ビールでマリネ 旨さ+発がん物質が半減!
家族皆がアウトドア派でBBQ(バーベキュー)好き! という方に生活の知恵を。先行研究から、グリルした肉の消費量が多いと大腸がんの発症リスクが高まることが知られている。これは、有機化合物が熱分解する際に発生するPAH(多環芳香族炭化水素)という発がん物質を食べてしまうためだ。

第196回
子育てスタイルがリスクに権威の押しつけは肥満をまねく
家族との時間が増える連休は、子供の生活習慣を考えるいい機会。親が介入できる生活習慣には食習慣、運動習慣と色々あるが、根本的には親の「子育てスタイル」が影響するようだ。

第195回
週末サッカーではヘッドギアを 衝撃の蓄積が認知機能に影響
サッカーの試合や練習中の脳震盪について、気になる報告が脳挫傷専門誌に載った。既存の研究をレビューした結果、サッカーで脳震盪が生じる頻度は1000試合/練習中当たり0.1~2件で、全スポーツでの発生頻度の15%を占めるという。

第194回
よい睡眠は昆布と青魚から 子どもでも意識してDHAを
4月に入り、可愛い我が子も進級、進学、あるいは就職という環境の変化に直面していることだろう。新しい環境になれるまでは何かとストレスに遭遇する。生活リズムが乱れ、子どもといえども睡眠の質が低下しやすい。

第193回
中高年期は草食系へ!?ベジタリアンで血圧改善
春の健診シーズンである。今年から特定健診──いわゆる「メタボ健診」を受ける方は、ようこそ中高年期の健康危機管理へ、といったところ。生活改善のポイントは何といっても食事。ベジタリアン型の食事は、上下の血圧を下げることがわかった。

第192回
ニンニクで薬剤耐性菌に対抗 ただし、50個分が必要です
さまざまな作用が注目されているニンニク。先日、コペンハーゲン大学からニンニク成分の「アホエン」が、抗菌薬の殺菌作用を助けるのでは、という研究結果が報告された。
