原 英次郎
第29回
オリンピックへ出場を辞退したことで、注目を浴びている町工場がある。「世界一の魔法の砲丸」をつくってきた辻谷工業の辻谷政久社長である。砲丸づくりかけた職人魂と砲丸の提供を断念した経緯を聞く。

第280回
明日26日にも消費増税関連法案が衆議院で採決される見通しだが、今回ばかりは小沢グループの造反は筋が通っている。民主党の増税路線への転換は、民主主義に対する明らかなルール違反であり、代議制民主主義崩壊への扉を開くことになりかねない。

第28回
2009年の9月に、中尾社長は日本オイルポンプを買収したポラリスファンドから、副社長として送り込まれた。外部から送り込まれた中尾は、どのようにしてNOP社員たちの警戒心を解き、心をつかんでいったか。

第27回
日本オイルポンプは工作機械向けのポンプで圧倒的なシェアを持つ。同社を率いる中尾真人社長は、実は同社を買収したファンドから送り込まれた。「不健全な安定感」に染まっていた同社に、最初に与えたミッションは、「アッ」と驚くような新製品の開発だった。

第26回
アラヤは、中嶌重富社長が2004年に創業した新興の翻訳会社である。社歴8年ながら、今年度は年商16億円に達する見込みだ。前篇では起業のいきさつ、特徴や強みをどう作り上げていったかを聞いたが、後編では経営に対する基本姿勢、将来像、熟年企業の心得について語ってもらった。

第21回
民主党の代表選は、結局のところ親小沢か、反小沢を軸に決まったと判断せざるをえない。これからの民主党に求められるのは、第一に国民に対して筋の通った行動と、説明であり、第二に政権をたらいまわしせず、政権の正統性を確保するために、国民に信を問うことである。

第194回
民主党の代表選は告示から投票までわずか二日。まともな論戦の時間もなく小沢グループ・鳩山元首相の帰趨ばかりに焦点が集まる。民主党が再生するには小鳩菅の影響力を排し、議員の自由意思による投票しかない。

第302回
米国の債務上限問題が解決したのもつかの間、先週には世界の株価が暴落した。背景にあるのは景気の後退懸念だが、その足取りは日本の「失われた20年」に似てきており、世界経済は長期停滞の入口に立っているのかもしれない。

第301回
日立と三菱重工の経営統合検討のニュースが流れた。重電トップと重機械トップが統合すれば、世界に類を見ない重電・重工コングロマリットが誕生する可能性がある。統合を実現するには、国際競争力に劣位しているという危機感を、いかに共有するかだ。

第21回
大震災の被災者が直面する二重ローン問題。各党の対策がまとまってきた。だが、与党・民主党の案からは既存のローンがどうなるのか、はっきりとは読み取れない。それは、対策の土台であるべき負担の原則が明示されていないからだ。

第17回
内閣不信任案を巡る三文芝居は結局、大義も何もない菅降ろしが目的だったことが明らかになった。国家的危機に際して、政争にうつつを抜かす国会は本当に必要なのか――。民主主義にとって由々しきことだが、これではそんな疑問すら起こっても不思議ではない。

第165回
日本経済は電力不足、サプライチェーンの分断で、目先は大幅なマイナス成長となるが、その後は復興需要で逆に成長率は高まってくるだろう。リスクは依然として原発事故。事故の行方次第では、回復シナリオも根底から覆る。

第2回
東日本大震災からちょうど1ヵ月が経った。3.11からわれわれの世界観は大きく変わった。では、何が世界観を大きく変えたのか。その要因を見つめることで、いまわれわれに何が問われているのかを考えてみよう。

第144回
1000年に1度という巨大地震と大津波に襲われた日本。首相、官房長官など日本のリーダーたちは、この危機を乗り切ろうと、昼夜を分かたず奮闘しているが、その言葉が国民の心を揺さぶらないのはなぜだろうか。

第247回
鉄鋼業界トップの新日本製鐵と第3位の住友金属工業が、合併の検討に入った。合併のめどは2012年10月。世の中は歓迎ムードだが、この大型合併はそう楽観視してよいのだろうか。「規模」と「独禁政策」をキーワードにその意味を問う。

第126回
中国が日本を抜いて世界第2位経済大国になることが確実になった。まさに昇竜。近年の高成長ぶりはすざまじい。だが、いくつかの経済指標を1人あたりに直してみると、中国の抱えている深刻な課題が見えてくる。

第125回
改造内閣の目玉の一つが、与謝野馨氏を経済財政担当大臣に任命し、税・社会保障制度の一体的な改革に取り組むことだ。まさに「国のかたち」をなす根幹にメスを入れる作業であり、どのような理念、基本原則で国家を運営していくのかが問われる。

第24回
東京吉祥寺にある小さな和菓子「小ざさ」。店舗はわずか1坪、商品は羊羹ともなかの2品だけで、年商は3億円を超える。後編では、半世紀にわたって、小ざさを経営してきた稲垣篤子社長の、小ざさ流の人づくりと、障害者雇用にフォーカスする。

第23回
東京吉祥寺にある小さな和菓子「小ざさ」。店舗はわずか1坪、商品は羊羹ともなかの2品だけであるにもかかわらず、年商は3億円を超える。半世紀にわたって、小ざさを経営してきた稲垣篤子社長が、その奇跡のような商売の真髄を語る。

第1回
セメント産業といえば歴史が古く、資源・エネルギー多消費型産業の代表だが、それゆえに、省エネ技術は世界最先端のレベルにある。エネルギー効率はアメリカや中国のおよそ1.6倍。この技術が世界に移転されれば、CO2削減効果は大きい。
