
三谷宏治
第174講
夏も終わり、エアコンもひと休み、と思ったら壊れてしまいました。以前、自宅の窓を改修したときもそうでしたが、エアコンは冷蔵庫と違ってモノを買えば良いだけではありません。工事が必要です。

第173講
プレゼンテーションの聴衆の満足・不満足は、期待と現実のギャップによって生じます。現実が一定だとすれば、事前の期待とそれとが一致すれば「期待通り(満足)」となり、期待が大きすぎたりズレていれば「期待外れ(不満)」、逆なら「期待以上!(大満足)」となります。

第172講
コンサルタントがよいアウトプットを出すにはセンスや勘が大切ですが、プレゼンテーションだけは努力と準備で上手になれます。

第171講
ある夜、NHK教育テレビを見ていたら、金田一春彦博士が「五十音のヒミツ」を講義しておられました。今から40年も前のことです。「濁音にはひとつだけ仲間はずれがいます」「どれかわかりますか?」

第170講
今、英語が世界で幅広く使われている理由には、もちろん列強時代の大英帝国植民地、もしくは現代アメリカの経済支配などの要因が大きいでしょう。しかし、その言語としての特性も拍車をかけています。

第169講
経営コンサルティングプロジェクトは本来、大量生産の効かない1品ずつの注文生産品です。プロジェクトのメンバーひとりひとりが、上司の指示を待つことなく自分で学び、自らを鍛え、対応できなくてはとても立ち向かえません。だから面接でもちょっと意地悪をします。わざと沈黙してみたり、ただニコニコしてみたり、不満げな顔をしてみたり。それに応募者はどう対応するでしょうか。

第168講
私が経営戦略コンサルタントの採用面接のときに見ていたのは「学習能力」と「危機対応力」でした。それらは付け焼き刃では身につかない「人間力」とも言えるでしょう。ではそんな「力」をどうやって普段、鍛えたらいいのでしょう。今回はそのひとつ、「雑談力」を取り上げます。

第167講
私が面接官デビューをしたのは、ボストン コンサルティング グループに入社してすぐ翌年のこと。学卒者向けとはいえ随分若い面接官でした。以来、経験者採用を含め、20年近くコンサルタントの採用に関わり、1000名近くの方との面接をこなしました。そこで私は何を「見て」いたのでしょう。

第166講
5億年前、視覚は生命に革命をもたらしました。三葉虫が生命史上初めて「眼」という器官を発達させ、視覚を得、圧倒的な殺戮者となったのです。それが、他の多くの生物に対する淘汰圧となって「カンブリア爆発」の原動力となったとも言われています。さて、今回は同じ眼でも「白目」のお話です。

第165講
1977年デビューの夢枕獏は、日本SF界の巨人です。あくまで「個人の感想」ですが、『上弦の月を喰べる獅子』は史上最高のSFです。この本の根源的問いは、「ヒトは幸せになれるのか」でした。

第164講
今春から始まったアニメの中でも秀逸なのが『正解するカド』でしょう。いわゆるファーストコンタクトもののSFアニメで、原作はなくSF作家である野崎まどさんが構成・脚本を手がけるオリジナルストーリーです。

第163講
「春眠暁を覚えず」に始まる『春暁』は、中国唐代の詩人 孟浩然(689~740)の代表作です。こので冒頭の句で彼は「寒くてつらい冬も過ぎ、いよいよ春になったぞという喜びを、夜が明けたのも気付かないぬくぬくとした眠りであらわしている」……訳ではありません。教科書にも、辞書にもそう書いてあるかもしれません。でも、違います。

第162講
教わるのではなく見て覚える、技は先輩から盗む、すべてOJT、一人前になるまでは最低10年。そんな「職人の人材育成」の世界が大きく変わり30日間や短いものでは5日間で開業レベルの知識と作業経験を積めるケースが出てきています。

第161講
世の中には不思議な看板、偽りの看板がいろいろあります。それらはなぜ出現し、そして放置されるのか、そのメカニズムを解明して行きましょう。

第160講
3月5日、東海道新幹線のぞみ号で西へ。何枚か富士山の写真を撮りました。早朝の富士は美しく、冠雪が見事でした……。でも、なにか変です。2つの富士の姿は、大きく違っていたのです。雪の量がまったく、異なります。

第159講
日本では2003年、情報教育の強化を目指し、高校で新教科「情報」が導入されました。2013年からは「社会と情報」「情報と科学」に再編され、「社会と情報」の一角に「問題解決」が入り込みました。未来を生きる日本の若者たちが身につけるべき「問題解決手法」はどのようなものなのでしょうか。

第158講
以前、作家の鈴木光司さんが「理系軽視に異論」として、――(日本では)組織リーダーには現状、文系出身者が多い、これからのリーダーには科学する能力や論理性が重要、文系も理系科目を学ぶべき、理系担当教師に「面白さ」を伝える力が足りないことも問題――と主張してました。その時、改めて考えました。理系科目を学ぶ価値ってなんだろう、と。

第157講
今回はAI(人工知能)のシンギュラリティ(Singularity:特異点)を「自意識の発生」とします。もしシンギュラリティが起きたら、その瞬間いったい何が起きるでしょうか?

第156講
この年末年始、またもや囲碁界に激震が走りました。Googleのアルファ碁が、囲碁界の最強棋士のひとりイ・セドル九段を破ったのが昨年の3月のこと。それから9ヵ月、アルファ碁はさらなる進化を遂げ、囲碁界に降臨したのです。

第155講
最近、ビジネス界をもっとも賑わせているのはAI(人工知能)の活用でしょう。新聞を開いても毎日必ず、そういう見出しが目に入ります。アルファ碁がプロ棋士に勝ち、AIが人類の知能を超えるシンギュラリティ(Singularity、技術的特異点)がついに起こり始めたのです。それは何で、ヒトはどう対処すれば良いのでしょうか?
