出口治明

立命館アジア太平洋大学(APU)名誉教授・学長特命補佐、ライフネット生命創業者

でぐち・はるあき/1948年、三重県生まれ。京都大学法学部を卒業後、1972年、日本生命保険相互会社入社。企画部や財務企画部にて経営企画を担当。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て同社を退職。2006年にネットライフ企画株式会社を設立し、代表取締役社長に就任。ライフネット生命を2008年4月に開業し、2012年に東証マザーズ上場。2018年1月より現職。著書に、『「教える」ということ 日本を救う、[尖った人]を増やすには』(角川新書、KADOKAWA)、『哲学と宗教全史』(ダイヤモンド社)、『人生の教養が身につく名言集』(三笠書房)がある。

第50回
「大きな政府、小さな政府」と国の競争力は関係があるか
出口治明
スイスの著名ビジネススクールが発表した2012年の世界競争力ランキングによると、日本の総合順位は昨年より1つ下がり、59ヵ国・地域中27位となった。国の競争力は、「大きな政府、小さな政府」と何らかの因果関係があるのだろうか。
「大きな政府、小さな政府」と国の競争力は関係があるか
第49回
少子高齢化時代の社会保障の在り方を考える――改革を「世代間対立」にしないために
出口治明
わが国では、1961年に国民皆年金、国民皆保険制度が完成した。当時と今とを比べると、平均寿命の伸長に伴い、年金支給・高齢者医療サービス支給期間は実に男子が3.25倍、女子が2.45倍に伸びた。また、勤労世代1人あたりの負担は、制度設計時の3.95倍まで増大している。
少子高齢化時代の社会保障の在り方を考える――改革を「世代間対立」にしないために
第48回
放棄された郵政完全民営化路線小泉改革とはいったい何だったのか
出口治明
4月27日、与野党の合意の下に改正郵政民営化法が成立し、小泉郵政改革は、その終焉を迎えたように思われる。なぜかと言えば、改革の中心であったゆうちょ銀行とかんぽ生命保険の完全民営化路線がほぼ放棄されたように見えるからである。
放棄された郵政完全民営化路線小泉改革とはいったい何だったのか
第47回
「一票の格差」は早急に是正されるべきだ
出口治明
朝日新聞(5月3日朝刊)の世論調査によると、「一票の格差」が解消されずに総選挙をすることについて、「してもよい」を「するべきではない」が大きく上回った。改めて、市民の常識が健全であることが、裏付けられたように思われる。
「一票の格差」は早急に是正されるべきだ
第46回
社会保障改革を考える視点――わが国の制度の原点はどこにあったか
出口治明
およそどのような制度・仕組みであれ、抜本的な改革を行う上では、そもそもの原点に立ち戻って考えてみることが、最も有効な方法である。今回は社会保障改革を考える視点について考察してみたい。
社会保障改革を考える視点――わが国の制度の原点はどこにあったか
第45回
世界第6位だが、アジアでは3番手 都市競争力ランキングから浮かび上がる東京の課題
出口治明
英誌エコノミストの調査部門とアメリカのシティグループが世界120都市の競争力レポートを発表した。東京は、総合ランキングで6位に入ったが、同じ東アジア経済圏に属するシンガポールや香港は東京より上位にランクされている。
世界第6位だが、アジアでは3番手 都市競争力ランキングから浮かび上がる東京の課題
第44回
読書のすすめ――本から学ぶことの効用と古典の重要性
出口治明
前回、人間は「人から学ぶ」「本から学ぶ」「旅から学ぶ」以外に学ぶ方法を持たないと指摘した。自分自身、この中では「本から学ぶ」ウェイトが一番高かったような気がする。そこで、今回は、本から学ぶことの効用、即ち「読書のすすめ」について私見を述べてみたい。
読書のすすめ――本から学ぶことの効用と古典の重要性
第43回
新社会人の君へ。まずは家を出ること!
出口治明
桜の季節が巡ってきた。今年もたくさんの新社会人が誕生する。ところで、社会人になるとはどういうことなのだろうか。原点に戻って考えてみよう。
新社会人の君へ。まずは家を出ること!
第42回
大学3年生の君へ。これから就活と考える前に、考えるべきことは
出口治明
メディアでは、相も変わらず「就活」特集が組まれ、事あるごとに就職難が喧伝されている。こうなると、大学3年生は、自らの就職について、気もそぞろになるのは仕方がないことかも知れない。しかし、そもそも就活とは一体何だろうか?一度、原点に戻って、自らの頭でよく考えてみるべきだ。
大学3年生の君へ。これから就活と考える前に、考えるべきことは
第41回
東日本大震災1年に思う
出口治明
東日本大震災から1年が経過した。被害状況の数字を眺めてみると、わが国を襲った東日本大震災の被害の大きさに、改めて慄然とせざるを得ない。亡くなられた方のご冥福を心からお祈りすると共に、避難生活が一刻も早く終結することを願ってやまないものがある。
東日本大震災1年に思う
第40回
首相を変えても政治は変わらない。いま、何を変えるべきか
出口治明
衆院小選挙区の一票の格差是正をめぐる与野党協議は合意に至らず、何の是正処置も講じないまま、首相への区割り案勧告期限(2月25日)を越えてしまった。平たく言えば、立法府が法を守らず、前代未聞の違法状態に突入してしまったのだ。この政治を変えるには何を変えなければいけないのだろうか。
首相を変えても政治は変わらない。いま、何を変えるべきか
第39回
年金2000億円消失問題の本質は何か
出口治明
先日、AIJ投資顧問会社が運用受託していた約2000億円の資金が消失していることが判明した。AIJの顧客の大半は、地域の中小企業が作る厚生年金基金とされ、直接の被害者は中小企業の従業員だ。なぜこのような事件が起きたのか。そして、再発を防ぐには何をすればいいのだろうか。
年金2000億円消失問題の本質は何か
第38回
日本の観光産業は大きな可能性を秘めている
出口治明
財政赤字や少子高齢化など日本には問題が山積みだが、大いなるポテンシャルのある産業もある。それは観光である。本来の観光資源と比較すると、現在の外国からの観光客は圧倒的に少ない。カギは産業のシステム化である。
日本の観光産業は大きな可能性を秘めている
第37回
31年ぶりの貿易赤字への転落はどのような警鐘を鳴らしているのか
出口治明
先日の財務省の発表により日本は、昨年31年ぶりの貿易赤字に転落したことが明らかになった。経常収支が黒字基調であり、貿易収支の赤字は当面大きな問題とは言えないだろう。ただし、これは単年度に限った話である。将来に向けた日本の課題の多くが、今回のデータから読み取れる。
31年ぶりの貿易赤字への転落はどのような警鐘を鳴らしているのか
第36回
データを見れば人口減少の深刻さは自明。なぜ人口を増やす政策を総動員しないのか
出口治明
今回発表された「日本の将来人口推計」の結果を見ても明らかだが、日本はこれから人口半減社会を迎える。このような状況で、なぜ人口を増やす政策を総動員しないのか。現実を直視すれば、これは議論の余地はない。
データを見れば人口減少の深刻さは自明。なぜ人口を増やす政策を総動員しないのか
第35回
若者が海外留学をしたがらない原因は、日本企業の内向き体質にある
出口治明
日本人の海外留学生が減少している。これに対し若者の意識の低さを嘆く声が多いが、問題はそこではない。海外経験者を活用しない企業の内向きな体質こそ、根本原因だ。社会として海外に行くインセンティブを高めなくてはいけない。
若者が海外留学をしたがらない原因は、日本企業の内向き体質にある
第34回
経済を成長させるためには、どうしたらいいか
出口治明
国の発展度合いを測定する方法には、GDPの他にもHDI(人間開発指数)やGNH(国民総幸福度)など多様にあるが、人間が動物である以上、GDPを中軸に据えるべきである。このGDPを上げるには、労働生産性を上げるか、労働者を増やすかのいずれしかない。
経済を成長させるためには、どうしたらいいか
第33回
高度成長期の残影にとらわれていると、何も始まらない
出口治明
1990年代以降、かつての成長が見込めなくなった日本。しかし、いまだに高度成長期の残像からの議論が多い。低成長を認めることは心地いいものではないが、置かれた現実を正しく認識することからしか、これからの日本の施策について考えられないのではないだろうか。
高度成長期の残影にとらわれていると、何も始まらない
第32回
「65歳雇用義務」より「定年制の廃止」が日本の労働力を活かす道
出口治明
厚生労働省は2013年度から、定年退職者の中で65歳までの就労を希望する従業員全員の雇用を企業に義務づける方針を明らかにした。はたしてこれで高齢者の雇用は促進されるのだろうか。
「65歳雇用義務」より「定年制の廃止」が日本の労働力を活かす道
第31回
消費税の引き上げが実現しないと野田内閣の求心力は一気に低下する
出口治明
政府は12月10日の閣議で、2012年度税制改正大鋼を決定した。そこには、消費税の引き上げへの意欲を強く感じる。もしこれで消費税問題がうやむやにされるようでは、野田内閣の求心力は一気に低下するのはないか。いまや税制の改革なくして、日本の未来は開けないと言っても過言ではない。
消費税の引き上げが実現しないと野田内閣の求心力は一気に低下する
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