2016.2.1 中国経済浮揚のカギを握る「個人消費拡大」のために必要なこと 中国経済の行方が不安視されている。筆者は、現在の中国は成長パターンの転換期にあると考える。これまでの投資に頼る経済政策から消費による経済浮揚への転換だ。なかでも個人消費の拡大は重要なファクターとなる。
2015.11.4 習政権が考える、中国経済が今後5年で進むべき道 中国共産党の第18期五中全会が開かれ、次の5年間における習政権の経済運営の指針が決まった。習政権がいかにして「中国の夢」に向けて、どのような経済運営をするか、分析を試みる。
2015.10.19 愛国心より日本製を選ぶ中国人の爆買い心理 中国のネット記事に「爆買いは愛国的か」という旨の評論が載った。一部には爆買いを「民族の裏切り者」と罵り、日本製品ボイコットを呼びかける声もあるが、大多数の中国人にとって愛国と消費行為はまったくの別物なのだ。
2015.9.22 中国政府が行う“社会規制”は非難されるべきものか 9月に行われた軍事パレード時、北京では徹底した規制がしかれ、住民の生活に大きな影響を及ぼした。『フィナンシャルタイムズ』中国語版の記事はこの規制に対して、今日の中国は「不条理劇」の舞台であると断じた。
2015.8.17 安倍談話が中国で予想以上の批判を受けた理由 安倍談話発表後、中国メディアは批判的な論評が大半を占めた。とりわけ、「謝罪し続ける使命を背負わせてはいけない」というくだりについて、中国は「日本は今後謝罪するつもりがないのか」ととったようだ。
2015.8.11 習政権は歴史問題をどこまで重視しているのか 戦後70年の節目を迎えた今年も、終戦の日が近づいてきた。安倍首相の70年談話に内外の関心が集まるが、中国の習近平主席はこの歴史問題をどう捉えているのだろう。就任以来の講話等を読み解き、分析を試みたい。
2015.7.27 習近平政権の政治路線は統制強化か、改革推進か? 中国共産党は結党94年を迎えた。習近平指導部は大衆路線運動や一連の腐敗撲滅運動によってかつての革命第一世代の良き伝統を取り戻そうとしている。習政権の目指す政治改革の本質とは何か、分析を試みたい。
2015.6.3 「93%の日本人は中国が嫌い」という調査数字が中国国内に起こした波紋 中国の政府機関紙に趙宏偉・法政大教授が寄せた文章が中国国内で注目を集めた。趙氏は「93%の日本人は中国が嫌い」という調査数字を基に、日本に旅行する中国人に疑問を投げかけた。
2015.5.12 日中関係改善を望む中国は、日本のAIIB加入を待ち続ける 日米両国はAIIB創設メンバー入りを見送ったが、今も中国は「待ちの姿勢」を崩していない。その理由には、経済面での関係強化によって冷えている政治関係を温めようとしている中国側の思惑があるように思える。
2015.3.10 香港大富豪をケイマンに脱出させた習近平改革の威力 全人代開催中の習政権は、3年目を迎え、安定成長維持と腐敗摘発をさらに推進するとみられる。その改革路線の影響か、香港の大富豪・李嘉誠氏が事業登記地をケイマン諸島に移した。果たして李氏に「撤退」を決断させたのは何か?
2015.1.15 中国人から見た日本敗戦の「失敗の本質」(下) 日中間の歴史問題の解決には、両国民が先の戦争の歴史に今一度向き合い、事実を共有することが大切だ。そのためには日本側の文書を中国側が利用でき、中国側の文書も日本側が利用できるようにし、史料を共有することも重要である。
2015.1.15 中国人から見た日本敗戦の「失敗の本質」(上) 今年は戦後70周年の節目であり、過去の戦争の歴史をどうとらえるかは、日本が中国と付き合う上で大変重要なことだ。昨年末に中国の歴史学者が発表した「日本敗戦の反省」に関する論考は、中国人が、敗者である日本の側に立って書いた興味深い内容だ…
2014.9.24 安倍「価値観外交」に中国はどう反応したか “外交戦”分析で行き着く「民の力」の重要性――日中関係研究所研究員・吉田陽介 安倍政権になってから、日中関係の構造的問題によって両国関係が悪化したが、中国人が安倍政権を中国に対し「非友好的」としたのは、何もそれだけではなかった。安倍政権の外交姿勢、つまり「価値観外交」もその一因である。
2014.3.27 「中国の夢」の具体化に挑む習・李指導部 全人代から読む中国の今と日中関係の先行き――吉田陽介・日中関係研究所研究員 習近平氏は2012年の党大会で「中国の夢」について語り、国内の団結を呼びかけてきたが、「中国の夢」の具体像は明らかになっていなかった。それが今年3月に開かれた全人代(全国人民代表大会)では、内容の一端が示された。全人代のポイントを整理…
2013.12.20 中国経済のバージョンアップを狙う習近平指導部 第18期三中全会の意義と日中関係に及ぼす影響 第11期三中全会ではトウ小平が改革開放政策を打ち出すなど、三中全会は歴史的に非常に大きな異議を持っている。2013年11月に開催された第18期三中全会でも、習近平がどのような経済政策を打ち出すかに、世界中から大きな注目が集まった。