「誤解を生む求人」を出さない

では、実際に面接も受け、採用の連絡をもらった人は、いったいどんな理由で辞退しているのでしょうか? 「an」の調査にはこんなデータがあります。

■内定を辞退した理由

見てのとおり、上位に来ているのは、仕事の条件や内容に関わるものです。1位の「もっと条件のいい別の仕事があった」といった理由については、現場レベルではいかんともしがたい部分もあるかもしれません。ですから、何かアクションを起こすとすれば、店長として改善の余地があるその他の部分にフォーカスすべきでしょう。

たとえば、「仕事内容が事前の情報やイメージと食い違っていたこと」が、2・3位の理由に上がっています。これは「面接をする前」と「面接をしたあと」でのギャップが、求職者に不信感を生むからでしょう。

応募者の数を少しでも増やすために、不都合な条件を書かないようにしたり、あいまいな表現にしたりするのは、かえって逆効果です。いずれ面接時や雇用後にわかってしまうことは、最初からはっきりさせておくべきでしょう。そうした〝ギャップ〟は求職者やスタッフの信頼を損ない、内定辞退や早期離職といった事態につなます。それによって、最も不利益を被るのは店長自身なのだということを忘れてはなりません。