だから汐留店の書店のランキングを社内に流して全リブロ店で共有していました。当時は、他のお店の動きよりも、汐留店の方が1週間は早かったのです。だから汐留店でランキングに入ってきたものを、他の店舗が仕入れるという具合でした。
――それは刺激的ですね。
昼間 こういう店にいると、売る側も勉強しないといけないんです。売れ筋のものを確保しておけばいいというのじゃなく、常に先を見ておかないといけない。なかなかお客さんに追いつけないので、教えてもらいながら必死に対応していたという状態でした。
また、この街のビジネスマンは、ビジネス書をバンバン買っていくんです。領収書などなしに、自腹で買う姿を見てて、自分に投資している姿を目の当たりにしました。ちょうど自分も店長になった頃だったので、こういうビジネスマンのお客さんを見て、とても勉強になりました。
売るためには、
読者の背中を何度も押すこと
昼間 大宮店も面白い立地なんです。ここは駅の構内にお店があります。だからお客さんは本屋さんに来るのではなく、電車に乗る人が通過する人たちです。
そういう人をいかにお店に引き込むかが勝負でした。そこで通りが買った人の目に飛び込んでくるようにさまざまな工夫をしました。