「なんとなくお金のことが不安だ」
「若いうちにたくさん稼げるだろうか」
「どれだけ支出を切り詰めればいいんだろう」
「老後のことをどこまで考えればいいんだろう」…

そんな不安だらけのビジネスパーソンに向けて、新刊『投資家みたいに生きろ ―― 将来の不安を打ち破る人生戦略』で投資家的な解決法を示した藤野英人氏。

約30年間、ファンドマネジャーとして第一線で活躍し、7000人以上もの経営者にインタビューし、個人や企業の「成長」を見極めてきた経験を生かし、「投資家の思考」を「日々の習慣」に落とし込む方法を伝授します。

お金を使っている「自覚」がない人たち藤野英人氏

そもそも「お金」とは何か

お金とはなんでしょうか。

経済学上でお金の定義は、「交換の手段」「価値の保存」「価値の尺度」という3つの機能を持つものとされています。

お金のない時代には、人々は物々交換をしていましたが、お金を介せばモノやサービスと交換ができます(交換の手段)。
将来のために貯めておくことができますし(価値の保存)、モノやサービスとの交換において目安となる物差しの役割も果たします(価値の尺度)。

こうした機能だけを見ると、お金はとても便利なツールです。
けれど、私たちは、「お金が好きだ」「金儲けは嫌いだ」と、感情を抱くことがあります。じつは、ここにこそお金の本質が隠されているのです。