禅と瞑想

 禅や瞑想についてひと通り答えられるようにしておくことは、世界で通用する「教養ある雑談力」をつけるコツです。

 禅はもともとインドで生まれ中国で発展した修行方法で、仏教の悟りにいたるために坐禅を組みます。ヨーガとも関係が深いといわれています。

 禅とマインドフルネス・瞑想は、「心を整え集中させる」という点では共通していますが、目的が違います。マインドフルネス・瞑想は宗教色がなく、心を整えて今の自分に全神経を集中させれば、目的は一応達成です。一方、仏教の修行である禅は、その後さらに自らの心のなかにある仏性に目覚め、悟りを開くことが目的となっています。

 日本では、栄西および道元が北宋時代の中国から禅を本格的に日本に持ち込み、それぞれ臨済宗、曹洞宗を開きました。他の宗派でも禅は実施されます。

 経営者や政治家で禅をしている人はたくさんいます。日本では稲盛和夫氏、世界ではアップルを創業したスティーブ・ジョブズも禅を重視していました。ジョブズは、曹洞宗の日本人僧侶に禅を学びました。ジョブズは、禅で徹底的に自分を見つめ、自分の精神の奥底から湧き出たアイディアで新製品をつくったといわれます。