WeWorkのIPO延期をきっかけに、スタートアップへの投資の過熱ぶりを危惧する声が高まっています。米中問題などの先行き不透明なマクロ経済の状況も相まって、日本のスタートアップにも、景気の後退局面が訪れるのではとの指摘も見受けられます。今回はスタートアップの「冬の時代」を想定し、その対処について考えます。

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WeWorkのIPO延期が及ぼす影響

朝倉祐介(シニフィアン共同代表。以下、朝倉):WeWorkのIPO延期が象徴的ですが、最近では昨今のスタートアップへの投資があまりにも行き過ぎていたのではないか、との指摘をあちこちで目にします。また、これをきっかけに、スタートアップに冬の時代がくるのではないかとの声も耳にします。

小林賢治(シニフィアン共同代表。以下、小林):確かに、ここのところ活況であった未上場の資本市場に対して、冷や水を浴びせるようなネタがいくつかあり、スタートアップ投資へのネガティブな見解が増えてきているように感じます。

村上誠典(シニフィアン共同代表。以下、村上):論点をいくつかに分けて考えると、一つ挙げられるのは、未上場市場のお金の流れがどう変わるのかということ。日本のスタートアップにはまだ危機が到来していませんが、グローバルでは以前から未上場市場に対するお金の流れに変化が表れていて、今回の件でより大きく変わる可能性があるということです。これが日本でどうなるか。

二つ目は、上場市場への影響です。証券会社や機関投資家が、IPOに対してより保守的、厳格になっていくだろうということ。未上場時のファイナンスや、IPOの備えをしっかりとしていかないと、IPOの実現は難しくなるのではないでしょうか。