新型コロナウィルスの影響でリアルのイベントは軒並み中止に追い込まれているが、こんな時代だからこそ、注目されているイベントがある。
コンピュータを介したオンラインイベントだ。
4月24日、honto主催によるペア読書会が開かれた。『人脈なんてクソだ。変化の時代の生存戦略』を出版した三浦崇宏を囲むオンライン読書会だ。
午後7時半、ネット上に二十数人の読者が集まり、読書会を開始。主催者によるガイダンス後、参加者が25分間、気になった章を読む。そしてグループに分かれて質問をまとめ、著者にぶつけるという構成だ。
午後8時半、いよいよ著者である三浦氏が登場。どんな質問が浴びせられたのか? その中身を再現する。

「組織」とは目的地に早く
着ける「乗り物」である

三浦 「変化の時代の生存戦略」というのが『人脈なんてクソだ。』のサブタイトルですが、期せずしてコロナの時代に突入してしまいました。僕自身、この本を書いていた時はこんなことになるとは想像もしていませんでした。イベントもリアルのものはどんどん中止になって残念だけれど、でもこういうオンラインイベントにはいいところもある。どこにいても気軽に参加できる。この本にも書いたんですが、「悲観は気分、楽観は意志」ということ。世の中のいいところを見つけていくことも重要です。家族といる時間が増えたとか、満員電車に乗らなくていいとか、外出自粛要請が出てよくなったことだってあるはず。どんな状況でも見方を変えればいい点は見つけられる。そういう力を養う時期なのかと思います。なかなか人に会うこともままならない状況ですが、自分と深く向き合うこともできるし、突然生まれたこの時間を大切に使うことで、自分も、もしかしたら社会も変えていけると思う。

――三浦さんの本には「組織と個人」というテーマが出てきますが、三浦さんにとって、組織の役割とは何でしょうか?

三浦 大前提として組織と個人は対等。個人は法人に従わなければならないというのは思い込みです。僕が代表を務めるG Oも、僕と社員は対等。僕の立場は日直みたいなもんですよ。僕は「リーダー」という組織の方向性を決める役割をやっているだけ。で、組織とは何かというと、個人の思想や考えを実現させるための乗り物だと思う。例えば、ダイバーシティという考え方がある。多様性を受け入れ、すべての人間は平等であるということを社会で実現させていきたいなら、そういった取り組みを進める企業を選んでプロジェクトを実施していけばいい。この時、企業というのはその人の思想を実現させるための乗り物なんです。G Oは僕の「社会の変化と挑戦にコミットする」という思想に共鳴してくれた人たちの集まり。G Oに入れば、そこへたどり着くのが速い。G Oが方向転換して「変化と挑戦を求めない」という思想になったら、降りる人もいるでしょう。あるいは、その人がもっと別の考え方を見つけたなら、別の乗り物に乗り換えてもいい。このとき重要なのは、自分がどこへ進みたいのかわかっていないと、どの乗り物に乗っていいのかわからないということ。そういう時はいったん、みんなが乗る乗り物に乗ってみてもいい。そこで目的地がやっぱり違うなと感じたら、乗り換えればいい話です。