とある美術教師による初著書にもかかわらず、各界のオピニオンリーダーらやメディアから絶賛され、発売3ヵ月で5万部超という異例のヒット作となった『13歳からのアート思考』。

 先行きが不透明な時代だからこそ知っておきたい「自分だけのものの見方」で世界を見つめ、「自分なりの答え」を生み出す思考法とは? 同書より一部を抜粋してお届けする。

「これ、何の絵を描いたの?」つい子どもに聞いてしまう親の“盲点”Photo:Adobe Stock

「私たちの目には『なに』が見えている?」

前回の記事では、ジャクソン・ポロックの《ナンバー1A》が、私たちが絵画を鑑賞・制作するときに見落としていた「前提」を見事に明るみに出してみせたということについてお話ししました。

私たちは知らず知らずのうちに「絵画とは『イメージ』を映し出すためのものである」と思い込んでいたのです。

※参考記事
じつは誰にも見えていない「絵画」の本当の姿
https://diamond.jp/articles/-/236572

今回は、さらにもう一歩踏み込んで、「私たちの目には『なに』が見えている?」という問いについて、新たな角度から考えてみましょう。

というわけで、まずは次の作品をご覧ください。

「これ、何の絵を描いたの?」つい子どもに聞いてしまう親の“盲点”