プロスポーツ#10
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特集『激震! コロナvsプロスポーツ』(全12回)の#10では、スポーツライターの増島みどり氏によるスポーツ団体のコロナ対応分析の後編として「他団体を圧倒したJリーグの発信力」や、未知の感染症との闘いにおいて重要な備えとなる独自の「ガイドライン」など、激変するスポーツ界の「新常態」に迫った。

他団体を圧倒したJリーグのリモート発信力
新常態が生んだもう一つの“密”

Jリーグ
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 Jリーグ、日本サッカー協会とも一般企業より早い2月27日時点で、JFAハウス(東京都文京区)の事務局を閉鎖し、職員全員がリモートワークを導入した。

 Jリーグは他団体に先駆け、オンラインによる会議、会見にすぐさまシフトチェンジをした。「新型コロナウイルス対策連絡会議」後は必ず、NPBと合同でオンライン会議システム「Zoom」による会見を実施したため、取材現場をなくした記者たちが、時には300人を超える数で殺到する珍現象も。活動休止中にもかかわらず、Jリーグの発信力は、質・量とも他団体を圧倒し、7月まで40回もの会見を行っている。

 また、本来なら全国56クラブの各代表者が東京に出張して開く会議も、コロナ対策でオンラインとなりむしろ回数が増えた。

 村井満チェアマンは、社会や人間関係を分断するウイルスに、団結を盾に闘おうと考えたという。以前より頻繁にオンラインで会議を行った結果、こちらは歓迎すべき「密」も生まれた。

「クラブとの連携はより緊密になった」と、想定外の事態に対応しながら得た収穫を明かす。コロナウイルスへの対応に限らず、非常事態を乗り越えるための心の備え、と考える3箇条があった。