飲み物をこぼした人には、「大丈夫!?」ではなく「大丈夫よ」

―― 第一印象は最初の数分が勝負なんですね。

諏内 いえ、私は5秒で印象は決まる、と考えています!

はじめて会ったときの挨拶や話し方で悪い印象を与えてしまったら、そのあと1~2時間会話をしても最初のイメージを覆すことはなかなか難しいんですね。それだけに、自分がどうふるまえば周りの人に心地よさや信頼感を与えられるか、瞬時に判断することはとても大事です。その意識を持って日々行動する習慣を身につければ、第一印象に限らず、何があっても適切な行動をとることができるようになります。

「この人、育ちがいいな」と思わせる<br />3つのポイント

―― 周りに心地よさを与える心遣いや話し方の具体例は、諏内さんの本にもたくさん出てきますね。同席している人が飲み物をこぼしたとき、「大丈夫?!」ではなく「大丈夫よ」と声をかけたほうがいいというアドバイスにはドキッとしました。つい「大丈夫?!」と言ってしまうので。

諏内 ありがとうございます。こちら、多くの方から共感いただいています。「あらまあ、大変!」など大騒ぎする場合もありますよね。でも相手の気持ちを考えると、驚いたり騒いだりして事態を大ごとにされたら、余計に恥ずかしくなって恐縮するはずです。逆に、「あ、大丈夫よ。今お店の方におしぼりをいただくわね」と言ったほうが、ハラハラしている相手を安心させてあげられますでしょ?

それと、これもピンポイントになりますけど、ちょうど昨日セミナーで生徒さんに練習していただいたのは、すれ違いながらお辞儀をする挨拶です。マナーではありませんが、日常でよくある場面なので、覚えておくと本当に使えますよ。