「育ち」を変えれば、人生が変わります。「育ちの良さ」とは、美しさを凌ぐ一生の武器になります。
そんなメッセージからはじまる『「育ちがいい人」だけが知っていること』が、30万部を超えるベストセラーとなり注目を集めています。著者は、VIPアテンダントを経てマナースクールを開校し、婚活、お受験、ビジネスなどに悩む人たちを変化させ成功へと導いてきたマナー講師の諏内えみさんです。
本書で紹介されている、「育ちの良さ」を手に入れる257のコツは、日常生活から接待、会食、パーティ、デートの場ですぐに実践できるものばかり。そこで、諏内さんのインタビュー第3回では、「育ち」を変える第一歩として今すぐ実践できるコツについて、事例を交えながらアドバイスいただきました。(取材・構成/樺山美夏、撮影/疋田千里)

第一印象で「育ち」はわかる

―― 諏内さんのサロンに入って、ご挨拶をして、こちらの椅子に腰掛けるまで、「何か間違ったことしてないかな?」と緊張の連続でした(笑)。第一印象で育ちがわかるポイントってあるんでしょうか?

諏内 いろいろありますけれど、まずアイコンタクトがしっかりできるかどうかですね。こちらのサロンには、お受験されるお子様から、婚活中の方、転職希望の方まで、さまざまな方がいらっしゃいますが、ドアを開けてご挨拶しても、私の目を見ない方が多いんです。

そのあと、「こちらへどうぞ、お座りください」とお席までご案内しますでしょ? 私が話しはじめ、質問をしますと、ようやく顔を上げてこちらを見るので、「はじめて目が合いましたね」とお伝えすることが少なくありません。

「私の顔を見たの、今がはじめてですよ。わかりますか?」と聞くと、「わかりませんでした」「見ているつもりでした」と、みなさんおっしゃいます。まったく無意識であり、相手から目をそらしているという自覚がないようなんですね。

逆に、人の顔をじーっと見続ける方もいますけれど、それも相手に圧迫感を与えてしまいます。程よい距離感でアイコンタクトできることが、育ちの良さを感じさせる第一ポイントなのですが、意外とできない方が多いんです。

―― 確かに、アイコンタクトは目と目で会話するようなものなので、視線をそらされたらコミュニケーションを拒否されているように感じます。

諏内 素直で俯瞰力があることも「育ち」の大事なポイントで、どちらとも初対面の方と1分程話せばわかります。市川團十郎さんの謙虚さのお話(第1回参照)にも通じますが、本当に育ちがいい人ほど、目の前にいる人を気遣って、相手の言葉に素直に耳を傾けることができます。人に感謝したり、褒めたり、素敵だと思ったことは「素敵ですね!」と素直に伝えることも、とても自然です。逆に、「でも~」「~けど」と否定的な話し方ばかりされてしまうと、会話をしても、楽しくありませんよね。

また、俯瞰力がないと、場違いな装いをしてしまったり、マナーは知っていても言葉遣いが誤っていたり、必要以上に形式張って堅苦しい敬語しか使わなかったり……と、いずれも周りに違和感を与えてしまいますが、本人はほとんど自覚していないことが多いのです。

諏内えみ(すない・えみ)
「マナースクールライビウム」「親子・お受験作法教室ライビウム」代表
皇室や政財界をはじめとするVIPのアテンダント指導などを経て、「ライビウム」を設立。豊富な経験に基づき、本物のふるまいや上質なマナーの指導を行う。「美しい立ち居ふるまい」「会話術」「和・洋のテーブルマナー」など人気講座多数。なかでも、難関幼稚園、名門小学校の第一志望合格率95%の「親子・お受験作法教室」は、お行儀を覚えるだけではなく、「にじみ出る育ちの良さと、品」が身につくと話題に。近年は、マナー以前の気遣いレベルを上げる独自の指導で、多くの男女を成婚に導く「婚活カウンセリング」も人気。一部上場企業トップ陣や政治家へのマスコミ対応トレーニングや、映画・ドラマで女優へのエレガント所作指導も行う。自身もテレビ・ラジオ・雑誌等で、幅広く活躍中。