Fondazione Policlinico Universitario Agostino Gemelli IRCCS(イタリア)のFrancesco Landi氏らは、COVID-19から回復して退院した患者のための医療サービスプロジェクトに、2020年4月21日〜5月21日の間に登録された患者131人(平均年齢55.8歳、女性38.9%)を対象に今回の研究を実施。COVID-19から回復後のRT-PCR検査で再陽性となるケースに関連する潜在的なリスク因子の同定を試みた。

 対象者は全員、WHO(世界保健機関)が定める以下の隔離解除基準を満たしていた;1)解熱剤の使用なしで3日間以上発熱がない、2)咳や息切れの軽減など、COVID-19関連の全ての症状が改善、3)発症後7日以上が経過、4)24時間以上の間隔で行われた2回のRT-PCR検査で新型コロナウイルス陰性。

 対象者から鼻スワブを採取してRT-PCR検査を行ったところ、22人(16.7%)が新型コロナウイルス陽性を示した。年齢と性別に関して、陽性者と陰性者との間に有意差は認められなかった。また、対象者の中に発熱者はおらず、全対象者が全般的な症状の改善を報告していた。倦怠感(51%)、呼吸困難(44%)、咳(17%)などの症状が多くの患者に残っていたが、こうした症状に陽性者と陰性者の間で有意差は認められなかった。ただし、陽性者では陰性者に比べて、喉の痛み(18%対4%)と鼻炎(27%対2%)が持続している人の割合が有意に高かった。