こうした結果を受けてLandi氏は、「これまで臨床医と研究者は、もっぱらCOVID-19の急性期医療に集中してきた。だが、患者の退院後も、長期間持続する影響について継続してモニタリングする必要があることが明らかになった」と結論付けている。そして、「われわれの研究結果は、COVID-19から回復した患者のうち、かなりの割合の人が、回復後も新型コロナウイルスの無症候性キャリアである可能性のあることを示唆するものだ」と強調している。
その上でLandi氏は、「COVID-19パンデミックを封じ込めるために今後解決すべき大きな課題は、体内に残存する新型コロナウイルス断片に感染力があるのかどうかの解明だ。なぜなら、PCR検査が陽性であれば、患者がまだウイルス断片を排出していることを意味する。しかしこの検査では、ウイルス断片やウイルス保有者の感染力までは判定できないからだ」と今後の課題についても言及している。
Landi氏らは、COVID-19の関連症状が続く患者に対して、自分の症状に注意を払い、他者との密接な接触を避け、マスクを着用し、追加の検査を受けることを勧めている。(HealthDay News 2020年10月30日)
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