免疫力の嘘#13
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厚生労働省が進める「地域医療構想」は、将来の人口減による医療需要や税収、健康保険料の減少を見越して過剰な急性期病床を削減するものだ。この「病院つぶし」による病床削減で余裕がなくなり、コロナの医療崩壊を招いたと報じられている。特集『免疫力の嘘』(全13回)の最終回では、コロナがあぶり出した、日本の医療システムの大問題について考察する。(ダイヤモンド編集部 野村聖子)

人口減を見越した病院の再編統合
病院関係者や自治体の首長が猛反発

「がんや心血管系疾患、脳卒中など急性期医療の診療実績が特に少ない、あるいは近隣にこうした診療実績が類似する病院がある公立・公的等医療機関については、 『公立・公的等でなければ果たせない役割』を地域で果たしているのか、その機能を改めて検証し、必要に応じて機能分化やダウンサイジングも含めた再編・統合を検討してほしい」

 2019年厚生労働省が各都道府県知事宛に発出したこの通知が大きな波紋を呼んだ。その年の秋に、再編・統合を検討すべきとする424の公立・公的病院を名指ししたリストが発表された(現在は約440に修正)。

「地域医療を崩壊させるつもりか」

 対象となった病院関係者、そして病院がある自治体の首長らは猛反発した。そして、この厚労省の方針が、コロナによる医療崩壊危機の元凶だと指摘する声は強い。果たしては、それは事実なのだろうか。

 そればかりか、実は病院を減らした方が、コロナにうまく対応できるという構図すら見えてきた。いったい、どういうことか。