ついに業界首位の座を伊藤忠商事に明け渡した三菱商事(2021年3月期純利益1726億円)。三井物産や丸紅にも抜かれた三菱商事に首位を奪い返す秘策はあるのか。特集『商社 非常事態宣言』(全15回)の#12では、垣内威彦社長に課題認識や後継候補について聞いた。(ダイヤモンド編集部 重石岳史、田上貴大)
業績悪化よりも垣内社長が危ぶむ
商社のビジネスモデル「崩壊」リスク
――2021年3月期決算の結果をどのように受け止めていますか。
コロナ禍を相当織り込んだ予算を下回ったことについては、どう考えても責任がある。結果責任について重く受け止めています。
残念ながらこれで3回目でしょうか。少しずつ少しずつ予算に対して未達になっている。それ以前は(純利益が)5000億円台も出ていたが、少しずつ下振れています。予算を達成できないこと、目標に対して下振れていることは、期待されているステークホルダーの皆さまに誠に申し訳ないと思っている。
――伊藤忠商事、三井物産、丸紅に続く4位という結果になりました。この順位に甘んじているわけではない、必ずや復活を成し遂げるという思いはあるのでしょうか。