少額短期保険 111社の大乱戦#7Photo by Yoshihisa Wada

「大手生保+少短」の組み合わせに勝機を見いだし、第一生命保険や日本生命保険が市場参入を表明したが、実はその先駆けは「住友生命+アイアル少短」。両社は二人三脚で少短市場を開拓している。特集『少額短期保険 111社の大乱戦』(全10回)の#7では、アイアル少額短期保険の安藤克行社長に、共存の強みについて話を聞いた。(聞き手/ダイヤモンド編集部 片田江康男)

大手生保の参入は大歓迎
生保+少短の協業はメリット大

――アイアル少額短期保険が住友生命保険に買収されたのが、2019年8月。今年は大手生保の第一生命保険が第一スマート少額短期保険を設立、来春には日本生命保険も少額短期業界に参入してきます。大手生保と少短が組んだ先駆けとして、これらをどう見ていますか。

 大手生保や大手の損害保険会社は、マス向けに商品を売ることを前提にしているため、新商品の開発には莫大な費用と時間がかかります。片や、少短の場合はお金も時間もそれほどかかりません。

 生損保では売れるかどうか分からない商品でも、トライアルとして少短で商品を作り、成功したらそれを本体の商品として組成していけばいいわけです。その部分は、生損保にとって市場に参入する動機として大きいのではないでしょうか。少短で成功したものをヒントに拡充していく。効率がいいということです。

――そういう少短の使い方に、大手生保が最近気付いたと。

 そういうことだと思います。損保については、もともと少短が損保に再保険を出しており、ビジネス上でウィンウィンの関係にあります。一方、生保にとって少短は、市場を荒らす存在と見なされており、友好的な関係とはいえませんでした。

 ただ、われわれ少短は、最初から生保のライバルではないと言ってきました。第一生命さんや日本生命さんが参入するというのは、ようやく少短がライバルではないことを分かってくれたということです(笑)。競争が激しくなると言われますが、大手生保の参入によって市場が活性化しますので、良いことだと思っています。大歓迎ですよ。

――生保と少短が組むことについて、それぞれにとってのメリットはどこにあると考えていますか。