50代がやってはいけない3つの投資、20代がやるべき3つの投資

ほとんどの人に共通する悩み、それは「お金の悩み」だ。「お小遣いが足りない」、「毎月家計が赤字」、「家を買いたいけど頭金がない」、「老後のお金をどうしよう」……。そして誰もが、こう思う。「一生、お金に困らない生活をするにはどうすれば良いのだろう」と。そんな悩みに応える1冊が、経済ジャーナリスト荻原博子氏の生お金に困らない お金ベスト100だ。この1冊に、いろいろなお金の秘策が詰め込まれている。著者インタビューの4回目は、投資の秘訣について伺った。
(取材・構成/鈴木雅光、撮影/疋田千里)

やっぱり投資で増やしたい!

―――前回はズボラさんの蓄財法についてうかがいましたが、こうデフレでお金が増えないと、投資でもして増やすしかないという気持ちになります。

荻原博子さん(以下、荻原):「人生100年時代だからいますぐ投資を始めよう」って軽々しく言う人がいますが、投資未経験の50代にそれを言うのは少し無責任な気がします。

 だって、今の50代で投資経験のない人は、金融商品を購入して、お金が半分になった経験をしたことがない人です。投資なんてそんなに簡単に儲かるものではありません。

50代がやってはいけない投資① 投資信託

―――自分に投資の知識がなかったら、投資信託で運用すればいいのではないでしょうか。

荻原:プロに任せれば勝手にお金が増えるなんて幻想です。

 もちろん投資信託を運用している人がどういう銘柄を選ぶかで、リスクを小さく抑えることは出来るかも知れません。

 でも、リーマンショックのような暴落時に、「投資信託の運用成績だけ10%のマイナスですみました」なんてことは「絶対」と言っていいくらいありません。市場平均並みに下がると思った方がいいでしょう。

やってはいけない投資② 長期投資

―――ただ、下がったとしても、ずっと持っていれば、いつか元に戻りますよね。米国株もリーマンショックであれだけ下げましたが、今では高値を更新しています。

荻原:戻るかもしれませんが、結構な時間がかかります。

 米国のS&P500という株価インデックスの推移を見ると、ITバブル(2000年)が崩壊する直前の株価を抜くまで7年、リーマンショック(2008年)の時は6年かかっています。6~7年もかかったら、私はきっと気絶します(笑)

やってはいけない投資③ ナンピン買い

―――大きく下げたところでナンピン買いをすれば、元に戻すまでの時間を短くできないでしょうか。

荻原:たしかにナンピン買いの手はあります。でも、そもそも投資をしたことのない人が大暴落に直面したとき、冷静に資金を追加して、上手に安値を拾うなんてできるでしょうか。

 慣れない人にナンピン買いはかなり難しいかもしれません。だから、シニアで投資経験のない人は、今さら投資はしない方がいいのです。