NG事例
誰が:
・治療に専念したい歯科医が
・スタッフ教育の悩みから解放されたい歯科医が
・コスパのよいスタッフ教育をしたい歯科医が
何をして:
・定額制のオンライン動画講座をスタッフに受けさせて
どうなった?:
・グーグルの口コミサイトに悪口を書かれなくなった
・患者からのクレームが減った
・辞めるスタッフが減った
解説:
この事例では、「誰が」が複数あることで、「誰が」と「どうなった」の組合せが複数考えられ、ぴったりマッチする状態になっていない。
「治療に専念したい」歯科医のベネフィットは、この中にはない「経営や接遇を気にせず、治療だけに専念できる」ことだ。
一方、「辞めるスタッフが減った」がベネフィットになるターゲットは、上記にはない「スタッフの定着率に悩む歯科医」だ。「スタッフの定着率に悩む歯科医」が「経営や接遇を気にせず、治療だけに専念できるようになった」と組み合わせてしまうと、「誰が」と「どうなった?」がマッチしない。
また「何をして」は、何のオンライン講座かわからない。
これを改善すると次のようになる。
改善後のOK事例
誰が:
新規患者が減り、近所の歯科医院に患者の流出が止まらないと悩む歯科医が
何をして:
定額制で繰り返し学べる、スタッフ向けの歯科接遇オンライン動画講座を導入して
どうなった?:
医院全体の接遇レベルの底上げができ、新患、リピート患者、紹介患者が増え、経営が安定した
これならターゲットの悩み、商品の内容とその結果得られるベネフィットが明確になる。
このように、「誰が・何をして・どうなった?」は一見簡単なようだが、実に奥が深い。
だから、PMMの入口であり、究極の質問なのだ。
この「誰が・何をして・どうなった?」を深く掘り下げ、LPの訴求力を高める方法は、本書第6章「PMMを見出す『PMMサーチシート』」で詳しく紹介する。
まずは、今考えられる範囲でいいので、「誰が・何をして・どうなった?」を決め、それをベースにLPをつくることが大切だ。
LPなしでは、営業マンなしで営業しようとするのと同じ。
最低限の営業マン=LPを作成した後に、さらに訴求力=成約率を高める技術を本書でマスターしよう。
ここまでの連載をまとめてみよう
ポイント
●「売れた」実績のある言葉を使えば、同じ効果があると考えるのは間違い。
・売れるのはアイデア
・アイデアとはPMM
・PMMを表現するのが言葉
●売りたいターゲットのニーズ・ウォンツに対し、提供する商品・サービスがもたらすベネフィットを適切にマッチさせるのが、PMM(Product Market Matching)
●言いたいことは一つに絞る。あれもこれも詰め込まない
●PMMの究極は、「誰が・何をして・どうなった?」で表現できる。
「誰が・何をして・どうなった?」を表現する際は、自分目線ではなく、顧客目線で考える
誰が:〇〇の悩みを持つ□□の人が
何をして:××という特徴がある商品・サービスを使って
どうなった:△△できるようになった。その結果◎◎という、いいことが手に入った
●LP・セールスレターのターゲットを絞ると、そのターゲット以外には売れないと考える必要はない。ターゲットが複数の場合は、LP・セールスレターを分けるのが効果的
次回は、リスト=顧客名簿の重要性について紹介しよう。
PS.1.『コピーライティング技術大全』の活用法を解説したセミナー動画をご覧いただけます。
(この動画は予告なく終了することがあります)
PS.2.本書の巻頭・巻末には、あなたの売上を劇的に上げる4つの武器・・・【PMMサーチシート】【PMMセルフチェックシート】【「BTRNUTSS」見出しチェッカー】【PASBECONAテンプレート】を書籍初公開しました。四半世紀の叡智を凝縮したもので、即効性と再現性が担保されています。
(本原稿は、発売たちまち大重版となった、神田昌典・衣田順一著『コピーライティング技術大全──百年売れ続ける言葉の原則』からの抜粋です)