“日本一アウトプットする”精神科医の樺沢紫苑氏が今、「全サラリーマンが読んでおくべき一冊がある」という。
それが『真の「安定」を手に入れる シン・サラリーマン』(サラタメ著)だ。
著者のサラタメ氏は6年前にブラックな職場でボロボロ→4年前にホワイト企業に転職&副業開始→現在登録者66万人超えサラリーマンYouTuberとなった。SNSではサラタメさんの癒しの言葉が多くの共感を集めている。では、樺沢氏に「分厚い本を1時間で読む方法」について教えてもらおう。

【ベストセラー精神科医が教える】9割の人が知らない!610ページの本を1時間で読む方法Photo: Adobe Stock

分厚い本をサクサク読む方法

 生真面目な日本人の9割が誤解しています。

本は、最初から最後まで、一字一句、きっちり読まなければならない」と。

 今日から、そんな固定概念とはおさらばしましょう。

 本というのは、最初から一字一句、精読ベースで読む必要はありません。

 自分に必要な部分を重点的に読めばいいのです。

 みなさん、本を読む目的は何でしょうか?

 私はこう考えます。

 1冊の本を読んで、

◎1.自分の悩みを解決する。
◎2.できなかったことができるようになる。
◎3.ハードルや壁を突破する

 この3つができたら、1冊1500~2000円を払っても、十分元をとれるはずです。

「全部身につけよう」と、最初から最後まで精読しすぎると、やるべきことがたくさんありすぎ、どれも行動に移せなくなるのです。

610ページの本を1時間で読む方法

 ちなみに、私がサラリーマンYouTuberサラタメさんの初の著書『シン・サラリーマン』を読んだとき、1時間もかかっていません

「そんなバカな? 610ページもあるのに!」

 と思われるかもしれませんが、事実です。

 読書もコツがあります。

 本書においては「STEP0:大原則」がとても大切です。

 つまり、22ページから48ページの「STEP0」だけは精読ベースで、丁寧に読んだほうがいいでしょう。

 ここを読めば、リーマン力、副業力、マネー力の3つが大切。

 そして、そのバランスが大切ということがわかります。

STEP0」を読むだけで、あなたに必要なもの、あなたに足りないものは何なのかがよくわかるはずです。

 自分の仕事での悩みがはっきりしている人は、該当ページの「STEP1:リーマン力」をサクサク読めばいいわけです。

 多くのサラリーマンに足りないのは「STEP2:副業力」と「STEP3:マネー力」でしょう。

 特に副業力」が決定的に欠けています。

 多くの人は、「うちの会社は副業禁止なので副業できない」と言いますが、それは「チャレンジしたくない」という無意識レベルの言い訳ともとれます。

 本書を読めば、サラリーマンでも、十分、副業可能だとわかるはずです。

 仮に副業で月5万円の収入が入れば、あなたのお小遣いが5万円増えるわけですから、生活はものすごくラクになります。

本は、自分の価値観を変えるために読むもの

 最後に、読書の目的は何でしょう?

 本は、自分の価値観を変えるために読むものです。

 その面で、私は本書では、「副業力」の部分が一番面白いと思います、

 ということで、あなたの「常識」を覆す部分を重点的に読めば、分厚い『シン・サラリーマン』のエッセンスは、吸収したも同然です。ぜひ読んでみてください。

P.S)私が気持ちをこめて書いた過去の記事も、ぜひお読みいただけたらと思います。

【第1回】【日本一アウトプットする精神科医が教える】
寝つけない人がすぐ眠れるようになる習慣&メンタルダウンに効く意外な一冊

【第2回】【日本一アウトプットする精神科医が教える】
一度でも転職しようかなと思った時に効く最強の一冊

【第3回】【日本一アウトプットする精神科医が明かす】
“エリートなのに挫折しやすい人”の意外な共通点

【第4回】【日本一アウトプットする精神科医が警告】
9割のサラリーマンが危ない!“出世こそ成功だ”と幻想を抱き続けている人の末路

【評者】樺沢紫苑(かばさわ・しおん)
精神科医、作家
1965年、札幌生まれ。1991年、札幌医科大学医学部卒。2004年からシカゴのイリノイ大学に3年間留学。帰国後、樺沢心理学研究所を設立。「情報発信を通してメンタル疾患、自殺を予防する」をビジョンとし、YouTubeチャンネル「樺沢紫苑の樺チャンネル」やメルマガで累計50万人以上に精神医学や心理学、脳科学の知識・情報をわかりやすく伝える、「日本一アウトプットする精神科医」として活動している。
コロナ禍に22万部のベストセラーとなった著書『精神科医が教える ストレスフリー超大全』(ダイヤモンド社)のほか、シリーズ80万部の大ベストセラーとなった著書『学びを結果に変えるアウトプット大全』『学び効率が最大化するインプット大全』(サンクチュアリ出版)など30冊以上の著書がある。