円安、金利上昇、資源高、インフレ……。日本企業に四つの荒波が襲い掛かっている。新型コロナウイルスの感染拡大がようやく落ち着きつつある矢先だが、どの業界にも根本的な大転換が必要だ。企業も投資家も今が正念場で、正しい判断をしなければ5年後には確実に敗者になるだろう。特集『円安・金利高・インフレで明暗くっきり! 株価・給料・再編 5年後の業界地図』では、6月20日(月)から7月3日(日)まで全24回の連載で、注目13業種の先行きを大分析。5年後の予想利益に基づく業界内序列や格差、年収や再編シナリオを展望するとともに、投資家に役立つ成長株ランキング、市場からの注目度が高い「テンバガー企業」の経営者インタビューなどを併せてお届けする。
#1 6月20日(月)配信
三井不動産が財閥系では優勢に!?オープンハウスの勢いは?不動産業界「5年後」のサバイバー
新型コロナウイルスの感染拡大が直撃した不動産・住宅業界だが、今度は世界的な金利の上昇や資材価格の高騰という新たな難問に直面している。とはいえ逆風下でも、コロナ後を見据えて強気の中期経営計画を発表する企業も多く、株価に割安感の強い企業が目立つ。動乱の時代だからこそ「財務やコスト競争力」が鍵となるが、財閥系の中で強いのはどこか。新興&中堅で5年後に生き残る企業とは?
#2 6月20日(月)配信
マクドナルド、スシローら大手にも明暗!外食業界で値上げ戦争を勝ち抜く「5年後の優良企業」の条件
コロナ禍で最も打撃を受けた外食業界。その最悪期が過ぎ去ったのも束の間、原材料高騰や人件費増によるコスト上昇で、“禁じ手”とすら目されていた値上げに踏み切る企業が後を絶たない。逆風が吹き荒れる外食業界で、業界担当アナリストが今後の勝ち残る条件を明かす。すると大手外食でもはっきりとした明暗が浮かび上がってきた。
#3 6月21日(火)配信
セブン、ローソン、ドンキ…小売り業界5年後の明暗は「値上げ力」と「海外展開力」で決まる!
円安、資源高、人件費増、少子高齢化…、リスクを挙げればキリがない小売業界。一方、35期連続増収増益のニトリホールディングスや、売上高成長率20%以上を継続するMonotaRO(モノタロウ)など、この業界は“大化け企業”の宝庫でもある。鍵は人口減少傾向の日本以外で、いかに売るか。そこで、小売主要企業7社の中で、今後のグローバル展開力に期待できそうな優良企業2社が、5年後に勝者になる理由をアナリストが明らかにする。
#4 6月22日(水)配信
富士通、NECら大手ベンダー復権、新興DX系は先行者利益喪失!IT業界の5年後は「二極化」不可避
デジタルトランスフォーメーション(DX)の追い風が吹く中、ITベンダー業界のトップアナリストである大和証券の上野真氏は、5年後の主役は「売上高数兆円クラブ」の超大手企業群だと予想。一方、新興企業群は最大の武器である時間的な先行者メリットを失いつつあり、二極化が不可避だと見通す。野村総合研究所やNTTデータ、富士通やNECといった大手ベンダーから、ベイカレント・コンサルティング、Sun Asteriskなど新興DXまでが入り乱れる5年後を徹底予測。
#5 6月22日(水)配信
エムスリー“1強体制”にJMDCが挑む!医療IT業界の5年後、300社合従連衡の先を大胆予測!
日本を代表するグロース株であるエムスリーがけん引する医療IT。デジタル化の加速で医療IT業界の裾野は拡大しており、1強に待ったをかけるようにベンチャー企業も続々と参入している。未上場含め300社前後の医療IT企業のうち、次の5年間の中心となる企業はどこか。人材採用を強化して再加速を目指すエムスリー、新たな極みの構築を目指すJMDCを中心に、「合従連衡の先」を大胆予測する。急落後でもエムスリーの株価は上場来30倍となっており、10倍株候補探しにもぴったりな業界かもしれない。
#6 6月23日(木)配信
電子部品業界で「5年後に大化け」しそうな2社とは?需要は5Gから自動車へシフト鮮明に
村田製作所や日本電産など、グローバルに高いシェアを持ち安定的に成長する有望企業がひしめく電子部品業界。高速通信規格「5G」需要にやや一巡感が出る中、各社の軸足はEV(電気自動車)を含めた「自動車シフト」が鮮明となってきた。トップアナリストたちへの取材からは前述の2社のほか、イビデンやTDKなどを含めた主要7社のうち、今後5年で特に伸びしろが期待できそうなダークホース的な存在である2社が判明した。
#7 6月23日(木)配信
地銀・証券は再編必至、メガ銀・生損保は好調…金融主要12社の序列「5年後の未来図」
金融業界の5年後の序列を四つのサブセクター(メガ銀・地銀・証券・生損保)別に予測!生損保・メガ銀が比較的好調な一方、地銀や証券は厳しい見通しにさらされる。円安、金利高は金融業界にどう作用するのか。業界内の垣根をかき乱すプレーヤーも含めた、主要金融機関12社の未来図を定量データで徹底検証する。
#8 6月24日(金)配信
弁護士・会計士・社労士に迫る「薄利少売」ジリ貧危機、士業大淘汰時代を生き抜く3つの方法
『会社を救うプロ士業 会社を潰すダメ士業』などの著書があり、この道20年の士業コンサルタントである横須賀輝尚氏が、士業の未来を大分析。三つの勝ちパターンを明らかにした上で、今後二極化が不可避の「大淘汰時代」を生き抜くサバイバル術を伝授してもらった。
#9 6月24日(金)配信
JR3社が最高益回復?海運はバブル崩壊をしのげるか?コロナで揺れた運輸業界の「5年後」
コロナ禍でわが世の春を謳歌した海運、巨額赤字に転落した鉄道や空運。明暗分かれた運輸セクターだが、今後5年間を考えると、海運大手3社はバブル崩壊後の軟着陸、鉄道JR3社は最高益への挑戦がテーマとなる。隠れた重要テーマであるトラックドライバー不足を追い風とする意外な中堅企業も紹介する。
#10 6月25日(土)配信
平均年収2200万円キーエンスの成長止まらず、事務機はM&Aの嵐?精密機器業界「5年後」勢力図
FA(ファクトリーオートメーション)・計測器・時計・事務機器の四つのサブセクター(副業種)から成る精密機器業界。中でも直近の平均年収が約2200万円に上るFAのキーエンスは、一段の成長に期待大だ。その理由をセクターアナリストが解説。事務機器では、M&A(合併・買収)積極化が再成長の鍵となりそうな姿も浮かび上がってきた。
#11 6月25日(土)配信
ダウ平均「5年後5万ドル」が見込める理由、押し目到来の米国株・高成長期待銘柄10選!
インフレ懸念などから年明け以降、軟調な地合いを続けてきた米株式相場。ただし中長期的に高成長が期待できる優良株がひしめくだけに、押し目買いの好機とも捉えられる。そこで、事業拡大を続けそうな銘柄を厳選しリスト化。米ダウ工業株30種平均について、「5年後5万ドル」の大台乗せが見込める理由と併せて解説する。
#12 6月26日(日)配信
中学受験、快走SAPIXに早稲アカが挑戦!塾業界の5年後は?【100社登場・再編マップ掲載】
小学校受験、中学校受験が史上空前の盛り上がりとなる一方で、大学受験は浪人比率が減少。予備校は校舎の統廃合が進む。少子化の影響は中長期では不可避であり、今後5年間は低年齢の取り込みや業態拡大に取り組んだ企業が勝ち組になる可能性が高い。M&Aや提携によるグループ化も進んでいるが、5年後の注目企業や各社の生き残り戦略を、私塾界(全国私塾情報センター)の山田未知之社長と中学受験に詳しい石田達人氏に聞いた。また、約100社が登場する再編マップも紹介。
#13 6月27日(月)配信
オリンパス・テルモら優等生ぞろいの医療機器業界に忍び寄る、5年後の「DX取り残され」リスク
世界シェアの高い商品を持つ企業が多く、増益基調の銘柄が目立つ医療機器業界。オリンパス、テルモ、朝日インテックといった企業の名が並ぶ。従来は低侵襲の医療機器は需要が強く、参入障壁も高かった。だが5年という期間では、足元でひそかに進行するDX(デジタルトランスフォーメーション)化に取り残されると、一気に負け組への転落リスクもある。高齢化の進行と同時に病気の種類も変わる可能性がある中、中長期で勝ち抜く企業を探した。
#14 6月27日(月)配信
「年収が増えた」企業ランキング!ジリ貧日本で給料「爆上げ」した上場企業は?
約30年にわたり給料がほとんど上がらず、円安加速で「ジリ貧」まっしぐらが叫ばれる日本。そんなお先真っ暗に映る中でも、事業の拡大とともに従業員の給料を爆増させてきた企業は確かにあるのだ。そこで、働くビジネスパーソンが気になる、年収増加額の大きな上場企業をランキング化する。
#15 6月28日(火)配信
コンサル業界5年後の勝者は?外資系戦略ファーム、BIG4、アクセンチュア…熾烈な人材争奪戦の行方と生存戦略
外資系戦略ファームやBIG4(デロイトトーマツ、PwC、EY、KPMG)、アクセンチュアなど総合コンサルティングファームは足元で絶好調だが、水面下では業界の垣根を超えた人材獲得争奪戦が激化している。5年後の勝者になるには、この争奪戦に勝たなければならない。他業界への流出や急務となる人材育成など、課題は山積みだ。これから業界が直面する課題と現実について、コンコードエグゼクティブグループの渡辺秀和CEO(最高経営責任者)の特別寄稿をお届けする。コンサルファーム間の競争が激化する中、働く人たちのキャリアや待遇にも変化が生まれるのか?
#16 6月28日(火)配信
“工具のアマゾン”モノタロウに死角はないのか?鈴木社長が明かす「アマゾンよりも怖い敵」
過去10年で売上高は6倍、営業利益は8倍と、工具通販大手として驚異的成長を続けるMonotaRO(モノタロウ)に死角はないのか。就任11年目を迎えた鈴木雅哉社長に、後継者問題や競合他社への対応、為替リスク、国内外市場における5年後のビジョンについて聞いた。すると、鈴木社長は「アマゾンよりも怖い敵がいる」と明かした。
#17 6月29日(水)配信
第一三共が新薬開発力で大躍進!武田は新薬不足で苦戦か、製薬業界「5年後の序列図」
医薬品セクターは不景気に強いディフェンシブセクターである一方で、株価は「パイプライン」次第で上下に大きく動く。パイプライン(新薬候補)が豊富な第一三共、ロシュとの提携で業績を伸ばした中外製薬、さらには巻き返しを狙う元王者の武田薬品工業など主要プレーヤーの今後5年を予測した。これまでは業界全体が高い給料で知られていたが、序列が変化する可能性がある。
#18 6月29日(水)配信
ビズリーチで急成長のビジョナル南社長が描く未来図「全職種・全業種で雇用が流動化」
中核事業の転職サービス「ビズリーチ」を軸に急成長を遂げ、2021年4月に株式上場も果たしたビジョナル。第二の収益の柱と見込む「HRMOS(ハーモス)」や新規事業、M&Aを含む成長戦略の全貌とは?「全ての職種や業種で雇用の流動化が進む」と、中途採用市場の先行きに強気の見通しを描く南壮一郎社長がインタビューで語った未来像とは。
#19 6月30日(木)配信
東京エレクトロン・ルネサス…半導体業界、供給過剰リスクでも「5年後に期待大」の3社とは
世界中の各産業で強い引き合いが続き、長らく好況が続いている半導体業界。日本勢が強みを持つのは半導体製造装置の分野だが、この領域を中心に「5年後も期待大」といえる3社をセクターアナリストが分析。さらに、市場で懸念されている供給過剰リスクに各社は対応できるのか?東京エレクトロンやレーザーテック、アドバンテストやルネサスエレクトロニクスなど半導体関連各社の収益、待遇を徹底分析。
#20 6月30日(木)配信
成長株「大化け候補」ランキング【5年後に伸びる80銘柄】9位レーザーテック、1位は?
株価を動かすのは過去よりも未来。特に中長期保有で大きな利益を狙うのであれば、変化率が重要になる。アナリストの業績予想に複数のスクリーニング条件も追加して、「今後5年間で利益が大きく伸びる大化け候補」を選抜した。
#21 7月1日(金)配信
三菱商事vs伊藤忠「5年後の勝者」をデータで大予測!資源高で商社首位攻防戦に異変
三菱商事や伊藤忠商事など、2022年3月期決算で最高益が相次いだ総合商社。資源高を追い風に足元は絶好調だが、実は資源分野の比重によっては、今後、業界の首位攻防戦にも大きな影響が出そうな雲行きだ。そこで今後5年の予想純利益データに基づき、新たな勝者を予測する。
#22 7月1日(金)配信
マネーフォワード、ラクス、freee…SaaS株バブル崩壊後の「勝ち組&10倍株」候補を大胆予測
コロナ禍の株価バブルは完全に崩壊した一方で、売上高成長が20%を超える銘柄も目立つSaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)関連。今後5年間はM&Aを含めて経営戦略が重要な局面になるが、中長期では引き続き有望なセクターであることは変わらない。マネーフォワード、ラクス、freeeのみならず上場30社の中から、今すぐ注目の隠れたSaaS周辺の超優良企業や10年単位の超有望企業などを大胆に予測した。10倍株候補も見つかるかもしれない?
#23 7月2日(土)配信
「割安株&高配当株」ランキング【5年後の割安株】5位は住友林業、1位は?
相場が不安定なときにも耐えられるように、ポートフォリオには下値リスクが小さい増配株や割安株も組み入れておきたい。アナリストの業績予想に複数のスクリーニング条件も追加して、今後5年間の「増配株」と「割安株」を選抜した。
#24 7月3日(日)配信
日銀815万円・DBJ1006万円…政府系金融機関の平均年収、民間430万円との驚愕格差実態
日本銀行や日本政策投資銀行(DBJ)など、政府系金融機関の年収を明らかにする。特に日銀は金利上昇抑制を重視する裏側で、半ば円安を自ら引き起こしている形だが、一般人との給与格差はどれほどなのか。5年後を見据えれば、現在の政策が自らに跳ね返り、日銀財務悪化がさらなる「大円安時代」を招くとのシナリオも取り沙汰される。
Key Visual by Noriyo Shinoda