関西の難関私立大学群、「関関同立」、そして人気上昇中の中堅私大グループ、「産近甲龍」。西の二大私大グループの人気・序列はこの5年でどう変化したのか?特集『大学2022 劇変の序列・入試・就職』(全24回)の#3では、2校に受かった場合に進学先として選ばれる大学が分かる「W合格進学率」のデータから、各グループ内の序列変化に加え、「下克上」の可能性を探る。(ダイヤモンド編集部編集委員 竹田孝洋、同部 山出暁子)
関西地区の私大ヒエラルキー
「下克上」の可能性は?
関西の代表的な私立大学といえば、最難関グループの「関関同立(関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学)」、その次に位置する「産近甲龍(京都産業大学、近畿大学、甲南大学、龍谷大学)」。長きにわたってこの「序列」が固定化されてきたが、今後、下克上は起こるのか。
ヒエラルキーを壊す可能性があるのは「早慶近」(早稲田大学、慶應義塾大学、近畿大)のキャッチコピーを打ち出して話題となった近畿大だろう。常に新たな試みを仕掛けている近畿大は、2022年入試では新設の情報学部が注目され、入試倍率は10.7倍と一躍人気学部に躍り出た。こうした改革は今後の「序列」にどう影響していくのか。
ここでは、両方の大学に受かった生徒が、どちらを入学先として選んだかが分かる、「ダブル(W)合格進学率」のデータから人気の実態を読み解き、関西私大の地殻変動の可能性を探っていこう。トップを走ってきた同志社大への猛追はあるのか?産近甲龍の中に、関関同立を追い抜くような存在はいるのか?