サッカーをする人が減ったのはなぜ?
東京五輪で嫌気が差した国民

 サッカー行動者率を年齢別に見ると最も比率が高いのは10〜14歳なのだが、この世代の「子ども」が日本では急速に減少しているからだ。

 日本の年少人口(0〜14歳)は日韓W杯を2年後に控えた2000年には1847万人。一方、21年は1478万人。つまり、日本ではこの20年で、なんと369万人という四国4県の人口に相当する数の子どもが消えているのだ。

 当然、それだけの数の子どもが消えれば、サッカーをやる子どもも激減することは言うまでもない。それにともなって、わが子をサッカーチームに入れてその活動を応援する父、母、祖父母も激減する。サッカーに関心をもつ人の絶対数が減るので、お茶の間でサッカーを見たいという需要も少なくなっていく。

 こんな調子でこの20年、サッカーワールドカップに熱狂する日本人の数はゆるやかに減ってきたところへ、コロナ禍も追い討ちをかけた。地上波で放映していないとか、カタールが悪いとかいう以前に、国民的イベントとして盛り上がるだけの「人口増ピーク」はとっくの昔に過ぎてしまっているのである。

 このような逆風に加えて、サッカーワールドカップがここまで盛り上がらないのは、「東京2020」のマイナス効果もあると考えている。

 ご存じのように、東京2020は招致段階からIOCへの賄賂疑惑などが発覚して、多くのメディアから「平和の祭典ならぬ利権の祭典になる」なんて予言されていた。そして終わってみれば案の定、電通元専務で東京五輪・パラリンピック組織委員会(五輪組織委)の高橋治之元理事が東京地検特捜部に逮捕され、五輪オフィシャルスポンサーであるAOKIやKADOKAWAを巻き込んだ「五輪汚職」が明らかになった。

 多くの人が「まあ、そうでしょうね」と思ったベタな利権構造によって、多くの日本人が「こういうスポーツイベントって、いろいろきれい事を言うけれど要は金もうけでしょ」と冷めた目で見るようになった。。

 もちろん、「そんなことはない!私は今も東京2020を思い出すと感動で涙が出てくる」という五輪ファンもいらっしゃるだろう。しかし、大会後の「競技人口」への影響を見れば、かつてより五輪に冷めた人が多くなっているのは明らかだ。