パッと起き上がる
そして、サッと窓を開ける

 私はもう何十年来、目覚まし時計のお世話になっていません。毎朝、決まって4時半前後に目が覚めるからです。

“寝床への未練”は一切なし。一度、仰向けのまま、グイーッと大きく伸びをして、「よし!」と気合いを入れて、パッと起き上がります。

 そのあと、お寺の門や戸をすべて開けて回ります。そうして朝のさわやかな空気を入れることで、夜の間にこもった空気のよどみを一掃するのです。

 みなさんもすべての部屋の窓を開放するのは手間かもしれませんが、せめて寝室とリビングの窓くらいは、出かけるまでの数十分、開け放して空気を入れ替えることをおすすめします。

 このわずか1分にも満たない行動で、いっぺんに目が覚めますし、これから一日に向かう心身の準備が整います。

「パッと起き上がり、サッと窓を開ける」ことが習慣化すれば、目覚まし時計いらず。いい朝を迎えることができ、最高のスタートを切ることができます。

体いっぱいに朝陽を浴びる
そして「朝の気」を深く吸い込む

 窓を開けたタイミングで、朝陽のほうを向いて、深々と一礼。同時に、深呼吸を2、3回するといいでしょう。曇っていても大丈夫。厚い雲の向こうには、いつだって太陽が光を放っています。

 起床後すぐに朝陽を浴びることは、健康にいいとされています。理由はおもに3つ。第一は、脳に光が届くと、メラトニンという眠りに誘うホルモンの分泌が抑制されて、体がスムーズに活動モードに切り替わること。第二に、幸せホルモンとして知られる脳内物質のセロトニンの分泌量が増えること。そして第三に、免疫力を増強するビタミンDが生成されることです。