健在ぶりを見せつけるジャニーズと
オーディション番組出身グループの活躍

 次にジャニーズである。

 カリスマだった創業者亡きあと、「求心力がなくなるのではないか」とうわさされ、今年10~11月は滝沢秀明副社長のジャニーズ事務所退社と、人気グループKing & Prince(通称・キンプリ)のメンバー3人の脱退が発表され、「ジャニーズ帝国がいよいよ…」などと世間がざわついた。


 それを受けて今年の紅白、ジャニーズはどれくらい出場したかというと、6組(関ジャニ∞、Kinki Kids、King & Prince、SixTONES、Snow Man、なにわ男子)であった。話題のキンプリのダンスは本格的で、素晴らしくかっこよかった。

 ちなみに、ジャニーズからの紅白出場は2000年が2組、2012年が5組であった。今年はむしろ多い。これは意外だった。

 もっとも紅白出場歌手が発表されたのが11月であり、ジャニーズ事務所が真実どのくらい元気かの正確な判断にはまだ時間を要するはずである。ただ、男性アイドルグループに求められる要素が近年変わってきていることは確かなので、ジャニーズ事務所にとってはここ数年が正念場となるのは間違いない。

 続いて「オーディション番組出身グループ」の活躍である。白組にはともに初出場のJO1(ジェイオーワン)と、BE:FIRST(ビーファースト)、紅組にはNiziU(出場3回目)とTWICE(4回目)がいて、それぞれオーディション番組で結成されたグループである。

 さらに言うなら、ともに今年初出場の女性アイドルグループIVE(アイヴ)とLE SSERAFIM(ルセラフィム)には、『PRODUCE 48』というオーディション番組出身のメンバーがそれぞれ複数在籍している。成長の段階からファンを巻き込んで発展していけるオーディション番組なる形式は、アイドルグループの成り立ちとして今やすでにひとつの王道となったと見てよさそうである。