上司に評価されるために
必ずチェックするべきポイント

──キャリアアップを目指すときも、まずはしっかりとゴールを設定するのがいいのでしょうか。

猿渡:そうですね。同期で1位になりたいのか、マネージャー職に就きたいのか、転職を成功させたいのか、まず明確なゴールを設定するのが大事だと思います。

 ありたい姿から現状を差し引くことで、いま何をすべきかがわかるようになってくるはずです。

 私も、27歳でアンカーグループに入社し、日本の事業を任せてもらえることになったとき、何を求められているのか、念入りに確認しました。

 売上・利益目標、アンカーグループにとって日本市場はどういうポジションなのか? など具体的な戦略はもちろん、上司の価値観も把握するようにしていました。

 いずれにせよ、昇進・昇格を目指す場合は、上司の自分に対する「期待度」を確認するといいと思います。

 期待度を超える成果を出せていれば評価は上がりますし、逆に、高すぎる目標を提示された場合、期待度を下げておかないと、後になって「思っていたほどの成果を出してくれなかった」とがっかりさせてしまいます。

 私も「これは現実的ではないな」というときは、きちんと伝えるようにしています。

デキる人の説明の仕方

──具体的には、どのように説明していますか?

猿渡:「この事業をやる意義はあると思いますが、来年にしたほうがいいと思います。今年はこちらに集中したほうが効率的です。なぜなら〇〇だからです」というように、自分の仮説とともに、その理由を伝えます。

 特に意識しているのは、「全体最適」を考えていることが伝わるようなコミュニケーションです。

──たしかに、ただ「この目標は達成できません!」と主張するだけでは、自分のチームのことしか考えていないように見えてしまうかもしれませんが、全体最適を考えた代替案を出しているのなら、上司も安心してくれそうですね。

猿渡:常に目的を意識していれば視座も高くなり、気づいていなかった打ち手が見えてくることもあります。

 バックキャスティング思考はキャリアアップのほか、人生のさまざまな場面で役立ってくれるはずなので、参考にしてもらえたら嬉しいです。

(本稿は『1位思考』に掲載されたものをベースに、本には掲載できなかったノウハウを著者インタビューをもとに再構成したものです)