なぜここまで、“いかに学習者に続けてもらうか”に工夫を凝らしているのだろうか? 「10年以上やってきて、語学学習の障害はモチベーションの維持ということが分かったからです」と水谷氏は話す。例えば、プッシュ通知はAIを使って最適の時間に最適なメッセージを送っているという。

1週間連続で学習をすれば褒めてくれるし、プッシュ通知やメールなど、あの手この手でアプリを立ち上げるようリマインドしてくる毎日続けて学習すれば褒めてくれるし(左)、プッシュ通知やメールなど、あの手この手でアプリを立ち上げるようリマインドしてくる(右) 画面提供:Duolingo

アプリ単体ではなく、英会話などと組み合わせるのがおすすめ

 しかし、これで言語をマスターできるかというと(どのレベルを目指すのかにもよるが)十分ではない。10~15分の学習を想定している、スマホの画面を使う、というだけあり、コンテンツに限界はある。

 例えば、読解。ストーリーを進めるような構成で読解力を問うものなどを用意しているが、長文読解ではない。この点については水谷氏も、「現時点で、英語は英検2級レベルとされるA2レベル(CEFRでは初級からA1、A2、B2、C1、C2と上がっていく)まで到達できる。B2が仕事で使えるレベルと言われているので、そのちょっと手前ぐらい」と認める。それもあって、英会話など他の英語学習と併用すると効果的だという。なお、まもなくB2(A2の1ランク上)を提供できる見込みだそうだ。