ユーザーをとにかく飽きさせない、続かせるアプリ設計
Duolingoで、どのような語学学習が可能なのか。
コースの習熟レベルは、外国語学習の習得状況を示すガイドラインCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)に沿っており、デバイス(スマートフォン、タブレット、パソコン)が備えるマイクやスピーカー機能を最大限に活用して、語学で必要となる、読む・書く・聴く・話すをカバーする。短い文章を翻訳する問題では、候補に出ているフレーズをタップしながら並び替えるものもあれば、単語を入力する問題もあるので、ClapかCrapかといったスペルミスもチェックできる。リスニングでは、スピーカーでネイティブの発音を聞き取って単語を選んだり、候補を並べ替えて文章にしたり、スピーキングはマイク機能を使って学習者の発音をAIが診断してくれる。
1レッスンは10問程度で完結するため、早ければ数分で解き終わる。5分くらいの暇があれば、スキマ時間を生かして勉強できる。
Duolingoの最大の特徴ともいえるのが、ユーザーが飽きないように、あるいは長続きするようにという工夫があちこちに凝らされているところだ。いわゆるゲーミフィケーションに基づく設計になっている。正解するとポイントがたまり、間違えると減る。レベルアップや連続レッスン受講などミッションをこなすと仮想コインももらえる。他の学習者とポイント数を競うリーグもある。
学習を毎日続ける連続記録、学習をリマインドするプッシュ通知などの仕掛けもある。緑のフクロウのDuo君、ファンキーな女の子のリリーなど、多彩なキャラクターがレッスンに登場するほか、彼らはプッシュ通知やメールにも現れて、語学のレッスンをするよう、連続学習が途絶えないようにとしつこく声をかけてくる。「勉強」と身構えなくても、また飽きっぽい人でも、いつの間にか毎日コツコツ、レッスンを受けられるようになっているのだ。