メガバンク 最後の審判 三井住友の死角#予告Photo:Kirill Rudenko/gettyimages

日本銀行の次期総裁に、経済学者で元日銀審議委員の植田和男氏が起用される見通しだ。政策修正により超低金利時代に終止符が打たれれば金融機関は収益向上が望めるものの、メガバンクに吹き付けるのは追い風ばかりではない。リテール事業のデジタル化は喫緊の課題。経済成長が見込める海外市場の取り込みも急がねばならないが、一方で国内では東芝などを巡る「大口融資問題」も首をもたげ始める。特に三井住友フィナンシャルグループでは、傘下のSMBC日興証券が相場操縦事件を起こし、2月13日に東京地方裁判所から有罪判決を受けたところだ。チャンスにもリスクにも踏ん張らねばならないタイミングといえるが、正念場を乗り切ってたどり着くのは、天国か地獄か。特集『メガバンク 最後の審判 三井住友の正念場』でメガバンクの最新の動きを追う。

#1 2月20日(月)配信
みずほ「システム障害で厳罰」なのに三井住友「相場操縦で軽罰」、金融庁“さじ加減処分”の波紋

メガバンク 最後の審判 三井住友の死角#1Photo by Takahisa Suzuki

 SMBC日興証券は2月13日、金融商品取引法違反で起訴された相場操縦事案について、東京地方裁判所から有罪判決を受けた。しかし、三井住友フィナンシャルグループでは持ち株会社のトップはもちろん、当の日興の社長ですら引責辞任していない。翻って2021年、システム障害を相次ぎ発生させたみずほフィナンシャルグループでは、みずほ銀行と持ち株会社の両トップの首が取られた。「全ては金融庁のさじ加減で決まるということだ」(銀行幹部)――。監督官庁である金融庁の対応に銀行業界には不信と諦めが募るが、三井住友とみずほの“事件処理”は何が違っていたのか。

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#2 2月22日(水)配信
三井住友銀行の“異例“頭取人事で見えた「新エリート路線」、三菱UFJトップ人事も大予想

メガバンク 最後の審判 三井住友の死角#2Photo:JIJI

 三井住友銀行のトップが4月に交代する。新頭取に就任するのは、大方の本命予想を裏切り、「非・企画畑」の福留朗裕氏となった。この人事が浮き彫りにしたのは、銀行業界の出世の王道に変化が生じつつある事実だ。では、「新エリートコース」とは何か。3メガバンクの頭取の顔触れからそれを読み解くとともに、次の目玉とされる三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)の社長人事も予想する。福留氏の人事は異例とされたが、三菱UFJFGのトップ人事でサプライズはあるか。

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#3 2月24日(金)配信
三井住友FGが楽天の攻勢に待った!スーパーアプリで狙う金融「2つの常識破壊」

メガバンク 最後の審判 三井住友の死角#3

 2月3日、銀行業界では珍しく華やかな会見が開催された。三井住友フィナンシャルグループが3月から提供を開始する総合金融サービス「Olive(オリーブ)」のお披露目会である。銀行、クレジットカード、証券、保険など、あらゆる金融サービスをシームレスに提供するモバイルアプリだが、“虎の子”のローンチで楽天グループなどからリテールの牙城は死守できるか。

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