名義変更プランなどの節税保険で
エヌエヌ生命保険に業務改善命令
Q 2月17日に外資系中堅生命保険会社のエヌエヌ生命保険に業務改善命令が出ましたが、その直後の2月20日に明治安田生命保険に金融庁が立ち入り検査を行うという報道が出てびっくりしました。
A 最初に共同通信が報じましたね。第一報では「営業職員の管理体制を調べる」だけでしたが、すぐに更新されて「節税保険の販売に問題がないかについても確認する」と追記されました。
この報道には、業界から驚きの声が上がりました。明治安田生命もエヌエヌ生命と同様に低解約返戻金型の逓増定期保険をそこそこ売っていたので、節税保険に関する資料などが見つかったのではないかと話題になりました。
Q 実際に何か見つかったのでしょうか。
A 資料が見つかったというわけではないようです。ただ、逓増定期保険を使った節税プラン「名義変更プラン」を提案する際には、実質返戻率などが書かれた何かしらの資料があるはずです。明治安田生命では、こうした私製資料は今のところ存在しないことになっていますが、もしかすると検査で何か見つかるかもしれません。そうなれば面倒なことになるでしょうね。
Q エヌエヌ生命ではそういった資料が見つかっているのですよね。
A そうですね。昨年2月にエヌエヌ生命とSOMPOひまわり生命保険、FWD生命保険の3社に対して、金融庁は保険業法に基づく報告徴求命令を出しています。これは、不適切な私製資料が見つかったためです。
Q その報告を受けて金融庁は、昨年夏頃から今年1月半ばにかけてエヌエヌ生命に立ち入り検査を行ったのですね。そのさなか、昨年10月には一部の商品を売り止めにするなど、どこかちぐはぐな印象を受けました。