あらかわ遊園が持つ多面性
3種のエンタメの柱
アトラクションは数が少なく、また派手でなく全体的におとなしい。平和で、一番激しそうなものでも自称「日本で一番遅いジェットコースター」である。他にあるのは観覧車、メリーゴーラウンド、スカイサイクル(ちょっと高いところにあるレールを自転車で進むもの)、園内を回る汽車など。かなり低年齢向けの趣向と構成であり、少しずつ刺激を求め始める小学校高学年くらいからは物足りなく感じられるかもしれない。
待ち時間はアトラクションによってまちまちであり、筆者は汽車に乗ったが、大体10分ほどであった。スカイサイクルやジェットコースターは人気で、その日はどうやら60~90分くらいの列だったようである。
完全に遊園地として見て遊ぶにはややボリュームが足りないのだが(子どもの年齢によってはそれでも十分であろうが)、あらかわ遊園は一言でいって“プリズム”、つまり来園者の意向次第で幾通りもの楽しみ方が可能となる点が強い。
また、あらかわ遊園が有する多面性の主だったものを挙げるとするなら遊園地、動物園、公園の3種類である。
遊園地部分は先述の通りだが、動物園パートはどうか。こちらもまったく広くはないのだが、動きのある動物でそろえられているため、なかなか見ごたえがある。さらに牛の乳搾り体験やポニーの乗馬体験、カピバラ・カンガルー・ウサギ・モルモットなどへの餌やり体験、モルモットを膝の上に載せてふれあい体験、アルパカなでなで体験など、体験のデパートであり、広くない割に遊びがいがあって、子どもたちを飽きさせない。
「しばふ広場」と呼ばれるエリアは概ね“公園”であり、各種遊具(新しめで楽しそう)や、行列ができている長ーーーーいすべり台がある。ここも大変盛況であり、子どもたちが走り回り、準備の良い人らは芝生の上にレジャーシートを広げてお弁当を食べていた。