反抗したら楽しいのかな? 嬉しいのかな? ……そんなはずはありませんよね。ではなぜ……? ピンときた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 そう、お子さんは怖いのです。傷つくのが……。

 あなたに傷つけられるのが、ものすごく怖いのです。

 なぜかと言うと、あなたを愛しているからです。愛している人に傷つけられるのは、ものすごくつらいことなのです。だから反抗することであなたを遠ざけ、傷つけられないようにしている。ただそれだけなのです。

 ひょっとするとあなた自身も、傷つきたくなくて、お子さんを遠ざけるような行動をとっていませんか。

 大人だって、子どもだって、傷つけられるのは怖いのです。

子どもの「良い面だけを見る」と決める

 子どもの不登校やひきこもりは、親にとっても身を切られるようなつらいことです。時期が長引けば長引くほど、親の心にも不安が広がり、ネガティブな気持ちになっていきがちです。

 この子はなぜ学校へ行ってくれないのか。私がこんなに悩んでいるのに、この子はいったい何を考えているのか。

 日に日に募っていくそんな思いから、すっかり忘れてしまうことがあります。

 それは、お子さんの「良さ」です。

 かわいい、愛しい、わが子。どの子にも、素晴らしい長所や才能があるはずです。優しさや素直さ、我慢強さもあるはずです。しかし悩みの渦中にあるとき、親はともすると、わが子の良さを見失いかけてしまうのです。

 悩んでいる今だからこそ、子どもの良いところだけを見てください。お子さんにできること、良い部分、好きなことだけに、意識を向けてください。