豊田章男社長時代の17年1月には、社内カンパニーの一つとして「新興国小型車カンパニー」が誕生しているが、これは、成長性があり競争が激化する新興国市場で、ダイハツの良品廉価なモノづくりをベースとした競争力ある商品展開を目的として設立されたものだ。開発・生産・調達は基本的にダイハツに一本化されており、トヨタは側面からサポートするものとしている。

 当時のダイハツプロパー出身の三井正則社長は「これによりトヨタの新興国小型車をダイハツがけん引することになる」と、トヨタグループでの新興国小型車戦略はダイハツが担うと宣言したほどなのだ。

 それだけに、今回のダイハツの海外認証不正のショックはトヨタにとって大きい。

 昨年の日野自の燃費・排ガス不正データ発覚の際には、当時の豊田章男社長の対応が「極めて残念」とのコメントを発表するのみで会見には応じず、一方で次世代商用車連合であるCJPTからの「除名」処分という重大な措置を取ったことなどから、2000年代初頭から続いていた不正に対する章男氏の「怒り」が見えた。

 今回のダイハツの場合は、内部告発で発覚したことから、怒りというよりも「大きなショック」だったようにうかがえる。