短時間で成果を出している人がいる一方、頑張っているのに成果が出ない人もいる。この違いは何だろう? 経営の最前線で20年以上、成果上げられる人と上げられない人の差を徹底研究してきた人物がいる。東洋経済オンライン「市場が評価した経営者ランキング2019」第1位、フォーブス アジア「アジアの優良中小企業ベスト200」4度受賞の木下勝寿社長だ。「20年に一冊の本」とミリオンセラー会計士に絶賛された『売上最小化、利益最大化の法則』に続き、「やる気に頼らず楽しく続けられる」と話題となっているのがベストセラー『時間最短化、成果最大化の法則──1日1話インストールする“できる人”の思考アルゴリズム』だ。【がっちりマンデー!!】(TBSテレビ系)のSNSで、「ニトリ」似鳥会長と「食べチョク」秋元代表から「2022年に読んだオススメ本3選」に選抜され話題となっている。本稿では、本書より一部を抜粋、「最短時間で最大の成果を出す方法」を紹介する。

【三流から一流へ】ケアレスミスだらけの人が劇的に変わる画期的仕組み

ケアレスミスを撲滅する仕組み

 ケアレスミスの多い人は、そもそもチェックをするという習慣がない。

 そこで本人が「自分はチェックするために生きているんじゃないか!」と思うくらいチェックの時間を確保する。

 たとえば、メールを書き終えたら、すぐ送信ボタンを押してしまう人がいる。

 メール文書の読み直しはしない。

 そんなことをしていたらいくら時間があっても足りないという感覚を持っている。

 当然、ミスが多い、言葉遣いがおかしい、誤字多発、書類を添付していないなどのオンパレードで相手に意図がさっぱり伝わらないのだ。

 こんな人は、「チェック作業はメール作成時間の5割」をルール化する。

 たとえば、1通のメールを5分で書き終えたら、チェックに5分かけ、メール作成に合計10分かける。

 本人は「これまで5分でメールが書けていた」と思っているかもしれないが、それはチェックを省いた5分であって、メールを一通書くには「本来10分かかるのだ」と考えを改める。

 5分のチェックは「チェックするために生きているんじゃないか」と感じるくらい本人には苦痛だ。

 でも、普通の人は日常的にやっているのだ。

 このようにチェック時間を仕事に組み込むと、ケアレスミスは不思議なくらい激減する。

「自分ではそんなにひどいとは思っていないけれど、やたら叱られるから注意しよう」という程度の姿勢ではまったく足りない。

「欠落的欠点」は周囲の人から見ると「異常」なので、「自分が知る限りケアレスミス対策、スケジュール管理、タスク漏れ防止についてここまでやっている人はいない」というレベルの対策が必要だ。

人は3週間、真正面から向き合うと変わる

 まるで自分は、

「ケアレスミスしないために生きているようなもの」
「スケジュール管理をするために生きているようなもの」
「タスク漏れしないために生きているようなもの」

 と息苦しく感じるくらいのレベルで実行するのだ。

 人は3週間続けると習慣になるという。

 これは真実だ。

 もしあなたの職場で「欠落的欠点」がある人がいたら、ぜひ3週間だけ、異常なほどの対策に取り組んでほしい。

 ここで挙げた事例は机上の空論でなく、すべて当社で社員が体験して成果を上げたものだ。

 あなたも自分の欠点に真正面から向き合えた瞬間、憑き物が落ちたように飛躍的に成長することをお約束しよう。

「欠落的欠点」に気づき、飛躍的成長を遂げた人は、もっと自分に「欠落的欠点」があってほしいと願う。

 それに向き合うだけで飛躍的に成長できるからだ。

 私自身もいまだに自分の「欠落的欠点」を探しているし、気づくと嬉しくなる。

 それを直すだけで簡単に成長できるからだ。

(本稿は『時間最短化、成果最大化の法則』の一部を抜粋・編集したものです)