やってはいけない!相続&生前贈与#14Photo:PIXTA

相続は対策しなければ多くのトラブルを引き起こす。特にもめやすいのは、誰が遺産をどれだけ相続するかだ。また、相続税のお得な節税術を活用したいならば、相続と贈与のルールを把握しておく必要がある。特集『やってはいけない!相続&生前贈与』(全16回)の#14では、“争族”の悲劇を生まないための、相続の基本ルールを解説する。(ダイヤモンド編集部副編集長 大矢博之)

「週刊ダイヤモンド」2023年7月15日・22日合併号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

遺産は誰がどれだけ相続できるかは
法律で定められている

 相続は誰しも必ず直面する。人が亡くなると、残された家族は10カ月以内に相続税の申告と納付までたどり着く必要がある。

 親が亡くなると、通夜や葬儀・告別式、死亡届の提出など、悲しむ間もなくやるべき手続きが押し寄せる。追い打ちを掛けるようにやって来るのが、親の財産の相続で、“争族”の大半はここで起きる。

 誰が遺産を相続できるのか、どれだけ相続できるのかという目安(法定相続分)は、法律で定められている。