理学療法士からの注意点

 フィットネスとウェルネスに特化したウェブサイト「Black and Queer Fitness」の創設者であるタイリーク・テイラーさんと一緒に、その方法を実演してくれています。ただし、下記に紹介するストレッチ5選を試す前に、ジョルダーノは注意すべき重要なことを話しています。

「アキレス腱部分に、10点中4点以上のレベルで痛みを感じる場合、またはアキレス腱に腫(は)れがあり可動域や歩き方が制限されていると感じる場合は、このストレッチを行う前に医師または理学療法士に相談することをおすすめします」と、アドバイスしています。

アキレス腱とは?

 改めて、アキレス腱とは何か?を確認しておきましょう。「腓腹筋(ひふくきん=ヒラメ筋の外側にある筋肉)・ヒラメ筋とかかとの骨にある踵骨隆起(しょうこつりゅうき)とよばれる部分をつなぐ腱のことです」とジョルダーノは説明します。「このふくらはぎの筋肉であるヒラメ筋と腓腹筋は、歩くときに地面を押し出す、つま先立ちのときにかかとを地面から持ち上げて体重を支える、という2つの非常に重要な働きを担っているのです」。

 つまりアキレス腱は、ふくらはぎの筋肉と足をつなぐように歩く、走る、ジャンプするなどの役割を担っているわけです。

アキレス腱の張りや痛みの
原因は何でしょうか?

 米国・メリーランド州ボルチモアに拠点があり、研究、教育、患者ケアを兼ね備えた米国でも有数のヘルスケアシステム「ジョンズ・ホプキンズ・メディカル」によると、アキレス腱の張りや硬さは、誰にでも起こり得るものだそうです。これは日常生活に新しい活動を取り入れる際に、繰り返しのストレスや過度な使用が原因となる可能性があり、脚の後ろの部分が腫(は)れ、硬さや痛みを感じることになるそうです。

効果的にアキレス腱を伸ばすストレッチ5選

 それではアキレス腱の硬さや痛み(アキレス腱炎)の予防や改善を目指す5つのストレッチのやり方を、一緒にみていきましょう。