文系学部がキャンパス移転
4年間ずっと青山
青山学院大では10年前まで、文系学部の1~2年次は相模原キャンパス(神奈川県相模原市)に通った。その文系学部を13年に青山キャンパス(東京都渋谷区)に集約し、4年間ずっと青山に通えるようにした。若者が集まりブランドショップが立ち並ぶ表参道や渋谷の空気を4年間吸えるという、名実共におしゃれ度トップのキャンパスライフを過ごせるわけだ。
これが東京憧れ組はもちろん、幼少期からおしゃれに敏感な内部進学組のハートをもつかんだ。郊外キャンパスからの都心回帰は、青山学院大に限らず、総じて大学の人気を押し上げる。
対して、人気の面でどちらに転ぶのか、事前に測り切れないのが入試改革だ。
入試改革で志願者数は減ったが
「W合格」勝負で勝った
青山学院大は21年度に一般選抜入試の方法を刷新した。個別学部日程で大学入学共通テストを併用し、独自試験では記述・論述問題や複数の科目を組み合わせた総合問題を課したのである。この年、早稲田大は政治経済学部の入試科目で数学を必須にした。入試改革を行った両大学は、受験のしにくさから敬遠され、志願者数を減らした。
立教大も同じ年に入試改革を行ったが、方向は真逆だった。英語の独自試験を廃止して民間試験を導入したり、同じ学部を複数回受験できるようにしたり、より受験しやすいものにして志願者数を増やした。
志願者数が判明した段階では、「MARCHの中では立教大勝利、青学大敗」と評された。しかし、最終的な結果ではこれを覆した。
この年のW合格者の進学率で、早稲田大の政治経済学部は、これまで負けていた慶應義塾大の法学部に勝利(本特集#10『「早慶W合格者の進学率」で早稲田が大逆転劇!慶應を追い込む次の一手が受験生を絶望させる理由』参照)。青山学院大は立教大に逆転勝利した。