SNSで大人気のPoche(ポッシュ)さんは、人間関係、親子問題、アダルトチルドレン(AC)専門のカウンセラーです。そんなPocheさんのもとには日々、さまざまな人たちからの切実な悩める声が寄せられています。
ここではそんなPocheさんの最新刊『悪いのは、あなたじゃない』から再構成してお届けします。
本書では実際のカウンセリング事例の数々をもとに、実は意外なところに存在していた悩みの原因をつきとめ、解決へと導いていくプロセスを紹介しています。
他の人にはなかなか理解してもらえなかったり、相談しにくい悩みを抱えて、すべては自分のせい、自分を責めるしかない、と思い込んできた人に、今より少しラクに生きられるようになるヒントを紹介します。
鍵を閉め忘れてるかも!
気になりすぎて仕方がない…
家の鍵を閉めたかどうかが、気になりすぎてしまいます。ふつうの人以上に、あまりにも気になるのです。
家を出たあと、鍵を閉めたかが心配になって家に戻り、約束や仕事に遅刻したこともあるほどです。
実際に鍵を閉め忘れていたことはないのですが、もし閉まっていなかったらと心配になって、怖くなって……確認しなければ気が済まないのです。
家の鍵を閉めたかどうかが気になって確認しに戻ったり、電気を消し忘れたかどうかが心配になるという経験は、誰でも一度はあると思います。
ですから、どれくらいまで気にするのがふつうで、何回までの確認なら問題ないのかという明確な線引きはありません。
重要なのは、今の状態があなたの生活に支障をきたしているかどうかです。
多くの場合、不安なイメージと行動がセットになることで生活に支障が出ます。
自分の意思だけでは、確認行動を止められなくなってしまうからです。
相談者Tさんの場合は、「もし鍵を閉めていなかったら……」という不安なイメージと、確認しに家に戻るという行動がセットになることで、日常生活に支障をきたすようになっていました。
不安から確認行動がやめられない状態というのは、次の①~④を繰り返している状態です。
②不安でいてもたってもいられなくなる
③不安を消すために、確認するという「行動」を起こす
④行動することで、不安が消える
⑤「①~④」を繰り返す