理念については「男性らしさや女性らしさといった性の画一的な価値観をとりはらった『開かれたコンテスト』の開催を目指しています。」とあり、これまでのミスキャンパスと一線を画すことは明らかだ。

法政大学ではミスコンを強く否定
慶應では「解散命令」も

 また、法政大学では2019年に学生らが非公認でミス・ミスターコンテストを開催しようとし、大学側がこれを強く否定するコメントを発表したことがある。

 このときのコメントは「ミス/ミスターコンテスト」のように主観に基づいて人を順位付けする行為は、『多様な人格への敬意』と相反するものであり、容認できるものではありません」「
『ミスコン』とは人格を切り離したところで、都合よく規定された『女性像』に基づき、女性の評価を行うものである。」という、かなり手厳しいものである。

https://www.hosei.ac.jp/NEWS/gaiyo/191129/?auth=9abbb458a78210eb174f4bdd385bcf54

 また、慶應大学では2016年にミスコンを主催する広告学研究会が性暴力事件を起こし、大学が解散命令を出した。(教育ジャーナリスト小林哲夫氏の記事に詳しい)

https://president.jp/articles/-/67804

 また、2018年にはミスターコンに出場した経験を持つ学生が強制わいせつなどで複数回逮捕され、不起訴となったものの、これがコンテストと結びつけられて比較的大きく報道されている。

 ジェンダーや多様性を重視する世相や各大学の価値観の打ち出しにより、ミスキャンパスの受け止められ方は年々変化しているように感じられる。

 これまでのミスキャンパスを変えようとする大学、元から行っていない大学、これまで通り楽しむ大学。ミスキャンへの考え方ひとつからも、その大学のカラーがわかりやすく出るのは間違いなさそうだ。