2023年決定版 インフレ時代の「負けない」マンション売買・管理#10Photo:fergregory/gettyimages

大型物件の分譲が少ない名古屋だが、小型マンションにまで広げるとさまざまな「買い得」「売り得」のマンションがヒットする。近隣相場より安い、あるいは高いのはどんなマンションなのか?特集『2023年決定版 インフレ時代の「負けない」マンション売買・管理』(全24回)の#10は、買い得・売り得ランキングの名古屋編。名古屋駅至近の高級マンションなど注目物件が多数ランクインした。(ダイヤモンド編集部 鈴木洋子)

名古屋駅至近距離の「穴場立地」で
買い得・売り得マンションが複数ランクイン

 東京・大阪に次いでマンションの建設が多い名古屋。マンションレビューを提供するワンノブアカインドの調査によると、2013年10月から23年10月までの10年間で名古屋市内でのマンション取引価格は52.3%上昇しているという。

 といっても、1カ月当たりの物件の取引件数自体は約2400件と、東京都の約3分の1にとどまる。供給されるマンションも、名古屋駅周辺などを除いて超大型のものは少ないため、価格の高騰も東京・大阪に比べれば落ち着いた様相となっている。

 その中で、少しでも「相場よりも割安に買える」そして「相場よりも高く売れる」物件はどうやって見いだすべきか。本特集#4の東京編#6の大阪編と同じく、ワンノブアカインドの協力を得て、名古屋市内のマンションでもランキングを作成した。

 エリア特性を考慮して、17年から22年までに相場が上昇しているエリアで、戸数を問わず一定以上売買された名古屋市内のマンションをピックアップ。その間のエリア相場の騰落率と、マンションの取引価格の騰落率を比較した。

 エリア相場の騰落率から物件取引価格の騰落率を引いて、その乖離が大きい順に100件を並べたのが「買い得」ランキングだ。逆に物件取引価格の騰落率からエリア相場の騰落率を引いて、乖離が大きい順に77件並べたのが「売り得」ランキングである。

 名古屋市の場合、再開発が行われた南区の笠寺駅付近や、名古屋駅からも近い地下鉄庄内通駅付近のエリア相場が上がっているが、その中でエリア相場ほど上がっていない物件が買い得ランキングの上位にランクインした。一方売り得ランキングでは、名古屋駅まで徒歩圏内という穴場立地の小型マンションが上位に入っている。さっそく次ページから確認してほしい。