価格は毎月8個プランが月額7200円、毎月12個プランが月額10500円、毎月20個プランが月額16800円となっている。

2020年3月に発売してから、約5カ月で累計契約者は6300人を突破。また、7月の売上高は発売開始直後の4月と比較して約3倍を記録するなど、右肩上がりで成長を続けている。そんなGREEN SPOONの運営元であるGreenspoonは9月3日、Heart Driven Fundと泉州屋のほか、個人を含む投資家から総額1.8億円の資金調達を実施したことを明かした。

今回調達した資金は購買層拡大に向けたマーケティング強化のほか、新商品の開発および商品改良、そして法人向けの事業展開に向けた採用強化に充てる予定だという。

「もともと、自分は健康的な食生活とは無縁の世界にいました。会社員だった頃は野菜を食べる機会がほとんどなく、それこそ毎日高カロリーなコンビニ弁当を食べたり、ホットスナックを食べたりするなど、不健康な食生活を送っていました」

自分に必要な野菜とフルーツが毎月届く、定額制「パーソナルスムージー」開発の裏側
Greenspoon代表取締役CEOの田邊友則氏

過去をこう振り返るのは、Greenspoon代表取締役CEOの田邊友則氏だ。野菜とは無縁の日々を送っていた男がなぜ、定額制のパーソナルスムージー事業を立ち上げることにしたのか。その裏側にある思いを田邊氏に聞いた。

4年半、ハードワークを続けた会社員時代

田邊氏のキャリアはサイバーエージェントから始まる。2012年に新卒で入社し、まずはグループ子会社のCyberZに出向を志願し広告営業、広告運用コンサルタントとして2年ほど働く。その後、彼はサイバーエージェントに帰任し、インターネット広告事業本部で「アメーバブログ(以下、アメブロ)」のマネタイズ(収益化)に取り組む。

例えば、コンテンツになじませたフォーマットで広告を配信する「AmebaInFeedAd」は田邊氏がプロダクトマネージャーを務め、立ち上げた。当時アメブロのマネタイズ方法は純広告のみだったが、AmebaInFeedAdによって運用型広告によるマネタイズが実現した。

その後、彼はインターネットテレビ局「ABEMA(旧:AbemaTV)」の立ち上げに携わり、ゼロの状態からスポーツ局を組成。2016年4月にサービスをローンチできたものの、半年が経ったタイミングで4年半勤めたサイバーエージェントを退職する。

「サイバーエージェントでの仕事はすごく楽しかったんです。特にABEMAのリリース前後は部署全体が異常な熱気に包まれていれ、無我夢中で働いていました。ただ4年半ハードワークを続けていたので、けっこう疲れていたんです。それで一度何も考えない時間が欲しいなと思い、退職後のプランも決めずに会社を辞めることにしました」(田邊氏)