自分にとって「害になる親」、つまり毒親からは逃げるしかない、とは言われますが、実際に毒親との絶縁は簡単なことではありません。絶縁してもなお追いかけてくる毒親、周囲からの残酷な言葉……ここでは実際に毒親と絶縁した経験を持つ著者が、同じ悩みを持つ人々へ苦しみから抜け出す糸口を綴った書籍『幸せになるには親を捨てるしかなかった』(シェリー・キャンベル著 ダイヤモンド社)から抜粋し、再構成して紹介します。

【毒親育ちの特徴】繰り返すだけで毒家族からの「洗脳」が驚くほど解けていく「魔法の言葉」Photo: Adobe Stock

繰り返すだけで思考を書き換えられる言葉

 アファメーションとは、自分自身に言い聞かせる言葉のことです。心の中でも、実際に声に出しても、あるいは書き出すのでも構いません。あなた自身を励まし、肯定し、精神的に支えるための言葉を言いましょう。

 アファメーションを繰り返すことで、より生産的な方向に思考回路が書き換えられます。

 次のような言葉を口にすることで、自分自身に家族のように寄り添って導いてあげられるように、思考回路を書き換えていきましょう。

○私は善良な人間だ。
○私はいつも全力を尽くして自分自身の味方になっている。
○愛され守られるのに、完璧である必要はない。
○どんな感情が湧いても大丈夫。
○私自身と向き合えるのはいつだって嬉しい。
○怒るのは悪いことじゃない。
○間違いを犯しても大丈夫。そうやって学んでいけばいい。
○助けを求めてもいい。そうしたら私も私自身に手を差し伸べる。
○私には私の好みがある。
○私自身を見るのは楽しい。
○私には私の価値観がある。
○私は自分を誇らしく思う。

 家族から、言葉であれ他の手段であれ、伝えられたことのある言葉で、この一覧の内容とは正反対の否定的な言葉があったら、思い出してみましょう。そうすることで、毒家族から伝えられたメッセージが、健全な家庭なら本来どのような健全なメッセージに置き換わるのかがわかります。

重要なのは自己批判しないこと

 思考回路を書き換えるときに最も重要なことは、決して自己批判をしたり自暴自棄になったりして、自分のことを悪く言ってはいけない、ということです。あなたが自分自身とする会話以上に大切な会話はありません。結局のところ、自分の価値を決めるのは自分なのです。

 毒家族の被害から脱するために、立ち上がる必要はありますが、被害を受けたことについて、取るに足らないことだと軽視してはいけません。