モーターショーで買われたクルマの
3割超が電気自動車!
今年のBIMSは160万人を超える入場者を集め、2輪と4輪を合わせて5万7933台が予約されました。内訳は2輪車が4495台、4輪車が5万3438台で、なんと後者の30%以上がEVでした。タイでは政府の支援でEVが推進されていることもあり、EV人気がかなり高まっているのです。
BIMSの話題からは外れますが、タイでは毎月のEV販売台数がここ数年で急激に伸び、それまで月間1000台前後だったものが2023年には月間6000台以上に拡大。今では8000台に達しようという月もあります。
タイ国内で2023年に最も売れたEVはBYDの「ATT3」で1万9214台。次いでNetaの「ネタV」(1万2777台)、BYDの「ドルフィン」(9410台)、GWMの「オラ グランドキャット」(6712台)、そしてテスラの「モデルY」(5881台)――という結果でした。テスラ以外はすべて中国ブランドで、チャイナパワーの勢いを感じます。
このうち「Neta」「GWM」という企業名は耳慣れない人がいるかもしれません。Netaは2014年に中国浙江省で創業した新興の自動車メーカーで、EVに特化しているのが特徴です。中でも低価格帯のEVに力を入れており、2023年3月にはタイに新工場を設立。同年12月に稼働を始めるというスピード感でタイに進出しています。
GWMは中国の大手自動車メーカーで、2022年には海外販売台数が100万台を突破するなど、高い実力を誇ります。GWMは「Great Wall Motor Company Limited」の略で、漢字表記は「長城汽車股份有限公司」。万里の長城を社名に用いていることからも、中国を代表するメーカーだという気概がうかがえます。そうした企業もタイでEVを展開し、じわじわと人気を得ているのです。
前置きが長くなりましたが、BIMSではこうした中国メーカーのEVが数多く展示されていました。もちろん、日本では未発売の「レアもの」ばかりです。その中から、来場者の注目を集めていたモデルや、筆者が興味を引かれたモデルを厳選して紹介していきましょう。