個室感覚で使える「Pシート」
ちょっとしたコワーキングスペース

 これも個人的な感覚となるが、座席での作業のしやすさは、飛行機よりも新幹線の方が上回る。新幹線の場合、混雑時でなければ隣席が空いていることが多い。隣との距離感は、飛行機でのプレミアムエコノミーと、新幹線指定席(隣に人がいない場合)が同じぐらいではないか。

 また、昨年10月から「S Work車両」に設けられた「Pシート」も好評のようである。これは車両の中央付近の3人がけ座席の真ん中にパーテーションを置き、2人がけ車両にした席。プラス1200円で利用することができ、1人で1.5人分のスペースを確保できる。パーテーションがあることで、特に窓側の席は「個室感覚」を味わえる。

 実際に利用してみると、これはもうちょっとしたコワーキングスペースである。カフェで仕事をするよりも落ち着いて集中できる。流れる景色と列車が揺れる音も、背景・BGMとしてむしろ心地よい。

 さて、ここからは「EX予約」についてである。長距離移動の手配は事務方や秘書がやってくれるという人には関係のない話かもしれないが、自分で新幹線を手配することの多いビジネスパーソンにとって、これほど便利なサービスはない。

 端的に言えば、スマホアプリで予約が完了し、予約しておけば手持ちのカード(登録を行った交通系ICカードもしくはEX専用のICカード)で新幹線の改札を通るだけ。

 例えば東京駅に向かうメトロの中でスマホから予約をし、東京駅に着いたらそのまま改札を通ることができる。説明すると、ただそれだけのことなのだが、これが本当に楽である。

 券売機での購入や、予約したチケットを窓口に取りに行っていた頃には決して戻りたくない。新幹線乗り場は何かと混み合うし、最近はインバウンドの観光客も多い。歩き回る距離が少し減るだけでもうれしい。感覚的には、手間が9割方減ったと感じている。

 ちなみに、EX予約は年会費1100円で、会員価格で新幹線切符を購入できる。予約システムを利用したいだけであれば年会費無料のスマートEXがある。乗る頻度に合わせて選べばいいだろう。

 移動の時間を少しでも効率良く使うために、筆者は今後も新幹線を利用するつもりである。