模試の成績と比較して
何を重視するのが正解?

■お悩み2
「模試と過去問の結果は、どちらを重視した方が良いのですか?」

 もちろん両方とも余裕のある数字が取れていれば言うことがありません。しかし、中学受験の第一志望校は、持ち偏差値よりも上位校を目指すことが多いので、そんなに上手く行かないかと思います。

 もし、受験校に迷うのなら、「過去問」の結果を重視することをおすすめします。過去問をきちんとやって、合格ラインが取れていれば合格の可能性が高いでしょう。模試と受験する学校の過去問を比較して、出題傾向に大きな差(配点や基本問題、記述問題などの数)があれば、過去問の結果の方をより重要視して良いでしょう。「きちんとやる」がどういうことかは、次の質問でお答えします。

■お悩み3
「模試の成績は良くないのに、過去問の点数が異様に高いのはなぜですか?」

 基本問題に弱点がまだまだあるのに、過去問の点数が高い場合は、きちんとやっていない可能性が高いです。というより、「問題を解いていない」「解答時間を伸ばしている」「いい加減に○を付けている」「解答を見ている」というケースが考えられます。目の前で演習させる、丸付けは大人がやるということを早めに行い、改善しましょう。

 逆バージョンもお伝えします。

■お悩み4
「模試の成績が悪くないのに、過去問の点数が異様に低いのはなぜですか?」

 過去問は45分〜60分を一気に解くことになるので、どうしても集中力が欠ける可能性があります。例えば自宅で宿題をやる時に、同じくらいの時間で集中が持続しているでしょうか?

 疲れて塾から帰ってきて、へとへとの中、しかもイヤイヤ解いた算数の点数が良いわけがありません。まだ受験生としての意識が高まっていない時期には、精神力や体力も含めて「いつ過去問をやるか」「どんな気持ちでやるか」をコントロールする必要があります。