人気の立教大系属校と埼玉の情勢

 引き続きキリスト教主義の学校が多い難関・上位女子校だが、大学系列校も顔をのぞかせている。共に立教大学とは別の学校法人となる系属校の香蘭女学校と立教女学院。内部進学の推薦条件を満たせば100%立教大に進学可能となったことを受け、香蘭女学校の2024年入試は人気が急騰した。四模試志望者数も、[1日1回]が3割増と人気で、2024年実倍率3.4倍を大きく超えて25年は4倍に乗せるかもしれない。24年実倍率が5.41倍まで急騰し、偏差値も難関校に迫る勢いだった[2日午後2回]は、志望者数1割弱の減少でいささか沈静化、それでも5倍台は維持しそうだ。

 一方、1日に1回だけの入試を行う立教女学院は、内部推薦枠を合わせると学年人数分は確保しているものの、実際に立教大に進む卒業生は例年3分の2程度となっている。志望者数は微増で、24年実倍率2.12倍が25年は少しだけ上がりそうである。

 学習院女子大学と同じ戸山キャンパスにある学習院女子は、女子大が学習院大に26年度をめどに統合されることになったが、以前から女子大への内部進学は少なかった(24年は2人)ので、その点での影響はない。24年実倍率2.74倍と23年2.15倍から大幅にアップした[1日A]は、志望者数が1割増で25年にはさらに伸びそうだ。一方、24年同6.49倍が敬遠されたのか、[3日B]は1割弱減で、25年には少し緩和しそうである。

 埼玉の二つの女子校も見ておきたい。カトリック校の浦和明の星女子は、[1月14日1回]は微減で、25年も24年実倍率1.83倍と同程度と見込まれる。一方、[2月4日2回]は志望者数が2割半減っており、24年実倍率6.45倍から25年は23年の同4.42倍に向けて緩和するかもしれない。

 浄土宗の学校法人大乗淑徳学園に属する淑徳与野は、24年に新設した医進コースが508人も受験、実倍率2.44倍と大盛況だった。25年は入試日程が組み変わっている。[医進コース特別]は1月10日午後になり、志望者数は実に5倍増。募集人員は25人で変わらない。何人合格者を出すかで倍率は左右されるので予想のしようがないものの、25年埼玉一般入試初日午後の再注目入試となりそうである。

 25年は[13日1回]でも医進コースの募集枠25人を設けている。特進コースの志望者数は増加傾向で、24年実倍率1.57倍を25年は上回りそうだが、22年・23年の同1.9倍台までは届きそうもない。[2月4日2回]は微減で、24年実倍率5.52倍より25年は少々緩和するものと見込まれる。